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日が完全に落ちた頃、シエルが目を覚ました。
ぼやける視界の中、部屋が真っ暗なことに気づき、慌てて飛び起きる。
｢今何時だ！｣
｢午後7時14分よ｣
寝過ごしたときあるあるの、条件反射のように出てきた言葉に、返答があった。
そこにいたのは、Aと、夕食をワゴンに乗せて待機していたセバスチャンだった。
｢食欲は？｣
｢あ、ああ…少しなら｣
｢食べられるなら良かった｣
状況をよく呑み込めていないシエルを他所に、Aはテキパキと準備をしていく。まずは寝起きの体を冷やしてはいけないとカーディガンを羽織らせ、喉が乾燥しないようにと水をコップに入れて手渡す。
手馴れている看病の手つきに、セバスチャンは関心を寄せながら夕食のワゴンをベッドまで近づかせる。
｢なぜ起こさなかった？｣
｢気持ちよく寝ていたから。風邪の時には睡眠が一番でしょ｣
これがセバスチャンや他の人ならば言い返せたが、A相手だとそれができない。
額に手を触れながら大凡の熱を測っているAを見ながら、シエルはそっと瞳を閉じた。
｢もう大丈夫そうね｣
｢それは良かった。
では、本日のディナーは3種のきのこのミルクリゾットと豚肉とワインのポトフ、デザートは温めたリンゴのコンポートのヨーグルトがけでございます｣
はい、坊ちゃんと言いながら、リゾットをスプーンで掬うと、それをあーんと言って口元に持っていく。
まさかセバスチャンからそれをされるとは想像すらしていなかったので、シエルの全身をぞわあああと悪寒が襲った。
しまいには、熱いのかと聴きながらふーふーまで始めた。
似合わない気遣いに、鳥肌と悪寒が限界だったシエルは、遂には命令とまで言って止めさせていた。
｢病人はめいっぱい甘やかして優しくしてやるものだとソーマ様が。お気に召しませんか？それとも私ではなくお嬢様からの方がよろしかったでしょうか？｣
｢そういう話ではない｣
｢でも私、得意よ｣
あーんするの、とジェスチャーを混じえながらセバスチャンのお巫山戯に珍しく乗っかる。
｢Aまで何を言っている｣
プリプリと怒る姿が幼く見え、Aはクスクス笑いながら謝った。
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向日葵 - 更新されてて嬉しくて一気に読んじゃいました！お忙しいとは思いますが、続き楽しみにしてます！ (4月16日 2時) (
レス) @page34 id: cb9e52fa3f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続きください！楽しみにしてます✨ (3月4日 21時) (レス) @page25 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
しゅな(プロフ) - 更新ありがとうございます！( ；__；)大好きです！すごい面白い展開で、楽しみです、、！応援してます！ (2月1日 0時) (レス) id: 4012986507 (このIDを非表示/違反報告)
心美 - 最初見たときびっくりしましたよ！私の名前と全く同じ〜なんか嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (7月23日 10時) (レス) @page7 id: b5a6a9d7fe (このIDを非表示/違反報告)
あられ - えー！！ここで終わってしまうの勿体無いです…更新される日を待ってます… (2022年11月3日 23時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2021年11月23日 0時
