銀河最強の戦士と中立の戦士 (ページ10)

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｢そこまでよ！」

｢ん？」

｢どこの誰だか知らないけれど、みんなのアイドル五木アリスちゃんを襲うなんて許せない！
愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン。月に代わってお仕置きよ！」

｢同じく、セラーコスモス。宇宙に害を及ぼすものは、排除させていただきます！」

私達の登場に、敵はあまり驚いた表情は見せない。

｢あらあら、あなた達もセーラー戦士なの？」

あなた達“も”？

｢まっ、その程度の顔じゃあたしみたいなスターにはなれないわね」

｢あなた何者！？」

｢あたしはセーラーアイアンマウス」

｢セーラーアイアンマウス？」

“セーラー”

これは、セーラー戦士に共通する名称だ。けど彼女からは、戦士として必ず共通するあるものをまったく感じない。先程の言葉と言い、どうも引っかかる。

｢あたしの今日のお仕事はおしまいなの。あなた達はファージと遊んでて」

｢ファージ？」

アリスちゃんの体が、黒い光に包まれる。現れたのは、人間とは思えない何かだ。これがファージなのだろうか。

｢スターシードの輝きが消えた子は、みんなファージになっちゃうの。あとはよろしくっチュ！バイビー！」

アイアンマウスは電話ボックスに入ると、そのまま姿を消した。

｢あなた達、あたしとデュエットしなーい！」

そう言うと、棘の付いたマイクを振り回して攻撃を仕掛けてきた。咄嗟によけられたが、このまま逃げてばかりでは何の解決にもならない。最悪の場合、私たちがやられてしまう。でも、元は罪のない人間の女性だ。傷つけることはできない。

っ、どうしたら！

｢二人とも、戦って！」

ルナがそう叫ぶが、やっぱりできない。

成すすべなし。どうしたらいいのか...、そう思っていた時だった。

パチンッ、パチンッ、パチンッ

どこからか、指を鳴らす音が聞こえてきた。

｢だれ！？」

音のもとを辿ると、木の上に立つ三人の姿が見えた。

敵？それとも...