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｢星野くん、アメフト部に入部するみたいだね」
｢あんなことされたのになんでだろ」
わっかんないな〜と言ううさぎちゃんに、私も同意だ。
ちなみに星野くんは、部活が決まるとすぐに帰宅してしまった。なんでも夕方からレッスンがあるとか。
｢ほたるちゃんとの用事、大丈夫そう？」
｢うん。時間的にはまだ間に合うから」
｢そっか」
じゃあ帰ろうかといううさぎちゃんに、うんと返事をしようとした時だった。
｢うわあああああ！！」
裏の方から、男性の悲鳴が聞こえた。
｢うさぎちゃん」
｢うん、行こう！」
急いで向かうと、そこには以前見た敵・アイアンマウスと加山先輩がいた。状況から見て、アイアンマウスは加山先輩のスターシードを狙っているのだろう。ならば、私たちのやることは一つ。
物陰に隠れ、ブローチを手に叫ぶ。
｢ムーン・エターナル」
｢コスモス・クリスタルパワー」
「「メイク・アップ」」
変身を終え、アイアンマウスの前に姿を見せる。
｢待ちなさい！」
｢ん？」
｢男に芽生えた友情を邪魔するなんて許せない。
愛と正義のセーラー服美少女戦士 セーラームーン。月に代わってお仕置きよ！」
｢同じく、セラーコスモス。宇宙に害を及ぼすものは、排除させていただきます！」
私たちの登場に、敵はまたかと言いたげにため息をこぼした。
｢まぁいいわ。本日の業務は終了よ。あとはファージと遊んでね」
｢待ちなさい！」
｢おちゅかれさまでしたー」
アイアンマウスは黒い電話ボックスの中に入ると、姿を消した。今にもファージ化しようとしている加山先輩を残してだ。
セーラームーンが後始末くらいしていきなさいと言うが、すでにそこにアイアンマウスの姿はない。
｢嫌な予感...」
｢同感」
｢帰ろっかな」
言葉通り今にも帰ろうとするセーラームーンの手を掴み、引き留める。
｢ダメよ」
｢だって強そうなんだもん」
指差す先には、完全にファージ化した加山先輩の姿があった。それはピンク色の見た目で、セーラー・ガッツと名乗っていた。
｢確かにあれは...嫌かも」
｢でしょ」
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作者名：SHION* | 作成日時：2022年10月20日 22時
