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いつものように学校に向かって歩いていると、校門前に多数の女子生徒が集まっていた。その中には美奈子ちゃんをはじめ、うさぎちゃんやまこちゃん、亜美ちゃんにレイちゃんまでいた。なぜここに他校のレイちゃんがいるのか疑問に思いつつ、みんなの所に小走りで向かった。
「おはよう」
「おはようAちゃん」
こうなっている訳を聞くと、スリーライツというアイドルが今日転校してくるため、それを一目見ようと集まっているとのこと。ちなみに、レイちゃんもそのためにいるらしい。
スリーライツ...そんな名前をつい最近どこかで聞いたような...?
記憶を掘り起こしていると、一台の車が校門前に止まった。
車の中から男性二人が下りてくると、女子生徒たちの歓声が上がる。うさぎちゃんと一緒にその大きさに驚いていると、美奈子ちゃんたちが何かのカードを見せながら男性二人に話しかけに行った。
「何、あれ?」
「さぁ?」
流行に疎い私たちはお互いに顔を見合わせ、キョトンとする。そのまま少し離れた場所で見ていると、車内からもう一人別の男性が下りてきた。
「あっ、お団子頭!」
その人は、街角でぶつかったあの男の人だった。ということは、彼がスリーライツ?
「えっ、スリーライツってあなたのことだったの!!」
うさぎちゃんも同じことを思っていたようで、まじかと、驚いていた。
「お団子頭がこの学校ってことは...」
あ、やっぱりっと言って、男性はほほ笑んだ。
「Aもここの学校だったんだな」
「「「「A!!」」」」
美奈子ちゃんたちの視線が一斉に集まる。その眼差しには、彼とどういう関係だと問いただしたい気持ちがありありと現れていた。
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作者名:SHION* | 作成日時:2022年10月20日 22時