検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:11,365 hit

第九噺:寮生全員顔見知り ページ11

――



私の周りに集まる皆々様の


御顔だけは知っている。



「Ah−……マジなのか?いや、格好も、鎧はねぇが……それに武器まで……」



「【本物か。感動。】」



「すっげー!すっげーすよ三成様!刑部さん!」



「騒ぐな左近ッ!追いつくのに必死なのだ……!」



「はっはっは!これまた奇妙な絆だ!」




ああ……敵であった徳川殿まで……




縁というもののなんと幅広い物か。




400年後の未来でも、私は皆々様の元にいる。




これすなわち偶然ではなく、御仏の悪戯か。




『その、げぇむとやらの私を、ご存じなのですね』




いや、御仏の罰だろう。




皆々様は【創りもの】の遊戯に登場する私を知っているのだから




私の知っている皆々様の恰好や背丈は少し違えど……



顔は同じだ。




「知っているも何も……自分たちの名が偶然にも武将だからな」



「こういうゲームは皆でやるようにしてるんだ!仲がいいだろう?」



『……ええ、とても。良いことです。平和が一番良いのです』




そう、石田殿が徳川殿と仲睦まじくおられるのが



風魔殿が文明の道具を利用して皆と会話できているのが



何より



幸村が至極楽しそうにしているのが



『……私は、最早一度生を手放した身……御仏の悪戯も、悪くはない。』



「えっと……改めて、伊達政宗だ」



「片倉小十郎。」



「徳川家康だ!宜しく頼むッ!」



「浅井長政だ!」



「市はね……市よ……」



「ヒッヒッ、我は大谷吉継よ。」



「石田三成だ!よく分からんが何かあれば言え!」



「竹中半兵衛……よろしくね。A君」



「豊臣秀吉だ。」



「島左近ッス!よろしく!」



「キッキッキッ……まぁたべぇ様でぇすよ。」



「コラ!又兵衛!ちゃんと挨拶せんか!小生は黒田官兵衛だ!よろしくな!」



「鶴姫ですっ!女の子同士、仲良くしましょう!ねぇ!姉さま!」



「ああ、無論だ。私は雑賀孫市……姫共々よろしく頼む」



「井伊直虎だ!よろしく!」


「【風魔小太郎】」



「じゃあ俺も改めて!前田慶次!よろしくなAさん!」



「え、じゃあ……猿飛佐助。」



「同じく真田幸村にござる!」



「毛利元就よ……」



「長曾我部元親よ!よろしくなァ!」



それぞれ、私を、歓迎してくれている



いいのだろうか



いや、そうするべきなのだろう



御仏の御心のままに



『よろしくお願いいたす!』



――
さぁ、手を取ろう。

第十噺:未来はかくも危機非ず→←第八噺:居合抜きお料理



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
28人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

@無 - どうか更新を...........................() (2019年1月7日 21時) (レス) id: 9d95717760 (このIDを非表示/違反報告)
musiclove9213(プロフ) - 続き楽しみにしてます! 頑張ってください♪ (2018年6月22日 13時) (レス) id: f2e3fea196 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:柚鹿@死神ちゃん★ | 作成日時:2017年7月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。