13.人外な主。 ページ15
燭台切Side
早朝、いつものように朝膳を作っていた。
トマトを切って、レタスを切って…。
『…おや、随分朝が早いね。』
扉のところに、主がニコニコと笑いながら立っていた。
駄目だよ！！ここだって歌仙くんも居るんだよ！？
ハラハラしながら主を見ていると、主の目の前に歌仙くんが立った。
歌「…主、昨日は失礼な行動をとってすまなかったね。」
『…？…気にしなくて良いよ。』
と、とりあえず一安心。
『…僕、運ぶの手伝うよ。』
僕が驚いて主を見るなか、主は呑気に笑いながら歌仙くんの花を綺麗だと褒めていた。
燭「…あ！そうだ主。
苦手な食べ物はある？」
お玉を持ちながら聞くと、主は瞬きを繰り返した。
『……僕の分も作るの？』
歌「…何を言ってるんだい、主。」
隣で歌仙くんが主に聞いたが、主は困ったように微笑んだ。
『……僕、ご飯いらないよ？』
燭「え？」
歌「はぁ？」
歌「何いってるのさ主。
人間は食べないと死んでしまうよ。」
歌仙くんが聞いても、主はただただ困ったような顔をした。
『僕は…食べなくても、生きていけるから。』
歌「……主は、人間ではないのだっけ？」
……そういえば、主怪我が治ってたなあ。
『……んー、君たちと同じ立場かもしれないね。
怪我はすぐ治るし、ご飯を食べなくても生きていける。
名前も、忘れてしまったよ。』
哀しそうに笑う主に、ただただ話を聞くことしか出来なかった。
歌「……主は、今何歳なんだい？」
歌仙くんが、味噌汁を混ぜながら聞いた。
確かに、主って今何歳だろう。
主を横目で見ると、指で数えていた。
見た目は、十代後半くらいかなぁ。
『…えっと、五百年に生まれたからぁ。
此処は、一年で一歳と数えるんだっけ？
……てことは千……「うああーー！！！待って待って！！」』
僕たちは、主の口と肩を抑えて揺さぶった。
燭「…っ待って！主ごご五百年に生まれたの！！？？」
歌「おかしいよ！！君本当に人間じゃないんだね！！？」
五百年って、平安時代のもっと前だから……。
三日月さんよりも、歳上！？？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 364人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せんら(プロフ) - えれんさん» 有り難うございます！こんな凡ミスありますかね……(´¨`)ｼｮｯｸ…。早急に直させていただきます！有り難うございます！ (2019年9月9日 7時) (
レス) id: 1e2db71dc0 (このIDを非表示/違反報告)
えれん(プロフ) - いきなりすみません。燭台切光忠の台詞の前の燭が間違ってましたよ。お話、とても好きです！更新楽しみにしてます！ (2019年9月9日 0時) (レス) id: 6299e122f8 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ(プロフ) - せんらさん» はい、頑張りましょう！(´∇｀) (2019年9月8日 8時) (レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
せんら(プロフ) - うわばみさん» うわばみさんｯ！！見てくれたんですね！有り難うございます！！これからも頑張りますので、お互い頑張りましょう！(*´∀`*) (2019年9月8日 6時) (レス) id: 1e2db71dc0 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ(プロフ) - 続きがとても気になります。これからも頑張って下さい。 (2019年9月8日 0時) (レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せんら | 作成日時：2019年7月27日 21時
