何も知らないくせに ページ3
「うーわ…」
「混んでるね〜」
さすがクリスマス。
人の多さ…正確に言うとカップルの多さが半端じゃない。
それでも1番列が短いアトラクションには並んだ。
と、後ろにピーナッツバター並みにベッタベタなカップルが並んだ。
「もっとこっち寄ってぇ〜寒いのぉ〜」
「えぇ〜?じゃあぎゅっしちゃおっかなぁ♡」
うわ、動画撮りたいくらいだ。
男も男でよくやるなぁ…
「どう?あったまった?」
「やだぁ〜寒い〜!まだ待つのぉ??」
「しょうがないよ〜混んでるんだから」
「…ねぇちょっと」
お?彼女キレた?
「ちょっと聞いてんの?そこの人。ねぇ!!」
そう言って私の肩をたたいた。
「え?あ、はい…なんですか?」
私かよ
「寒いから順番変わってくんない?」
「…はい?」
「だーかーら、寒くて順番待つのも嫌だから順番変われつってんの」
「え、嫌ですけど…」
何言ってんだ?
「あの、やめてください。」
困惑していると、梶くんが間に入った。
「はぁ?何?彼氏?」
「そうですけど」
「付き合って何年?」
「2年いくかいかないかくらいですけど」
「あのねぇ?私たちもう5年も付き合ってんの。
薄っぺらい愛しか持ってないカップルに指図されたくないね」
女は言いたい放題言ってるけど男は隣で頷いてるだけだ。
ムカつくなぁもう。
「い、いいよ、梶くん。私多少なら待て……梶くん?」
「何も知らないくせに薄っぺらいとか言わないでもらえます?」
梶くんが表情も変えずに、女の人に言った。
「だって大した仲でもないんでしょ?
ペアルックも出来ないとか寂し〜ウケるんですけど」
そう言われて見ると、相手は全身同じコーデだ。
「……」
「ほら、なんか言ってみろよーー」
「か、梶くん、もう行こう?」
「結局その程度の仲なんじゃん。あーあ、恥ずかし」
「ち、ちょっと!いい加減に……っ!?」
私が女の人に言い返すと、梶くんは突然私を引き寄せて
キスをした。
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rinon(プロフ) - 1作目から読みました!読んでいてすごく面白かったしドキドキしました笑とても素敵な作品をありがとうございました! (2018年10月11日 21時) (レス) id: f99e4cad7a (このIDを非表示/違反報告)
梶くんLOVE - すっごく面白かったです!何度も読み直しちゃうくらいこの作品大好きです! (2018年9月17日 19時) (レス) id: 30bbe2ba04 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 1作目から三日かけて読みました!ものすごく内容が凝っていて、面白かったです! (2018年3月6日 2時) (レス) id: a8be3044ec (このIDを非表示/違反報告)
りょう - 1作目から読ませていただきましたっ!!!本当に楽しかったです! (2018年2月4日 11時) (レス) id: 967f86594e (このIDを非表示/違反報告)
霜架 - 2日で、読みきりました!とっても面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2017年6月24日 11時) (レス) id: 6ed6169ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:simuko | 作成日時:2015年12月22日 21時