聖ブリリアント学園にやって来たのは王子のような女王様でした【綾小路 葵】

Story38 ページ41

You side

「A様、お車の準備が出来ました」

貴『ありがとう、すぐ行く』

鞄を持って、玄関に向かう。

貴『竜、行くぞ』

竜「おー…ボブもいいな」

貴『いきなり何』

竜「可愛いなーって思って」

…こいつ、こんなキャラだったか？

貴『くだらない事言ってないで、行くぞ。遅刻する』

竜「事実だろーが」

何で私、怒られてんの？





((blllll…

車に揺られ、朝食を食べる。

竜「…車酔い、平気か？」

貴『乗り慣れているし、私は乗り物酔いはしない』

…と、隣で吐きそうな竜((

貴『水、あるから飲む？薬もあるけど』

竜「サンキュ」

水と薬を受け取り、口に流し込む竜。

貴『…何か意外。竜って乗り物酔い激しいんだ』

竜「いつもは平気だけど、今日はお前と2人だから緊張してんだよ」

よくもまぁ、次から次へ恥ずかしい言葉が出てくるな。

貴『…運転手いるけど』

竜「マジお前ってKY((」





「お嬢様、着きました」

((ｶﾞﾁｬ

扉が開けられ、外に出る。

相変わらず門の前には、ギャラリーがズラリ。

…だが今日は、いつもとは少し違った。

それもそのはず、一昨日まで長かった私の神が一気に短くなっていたのだから。

「A様、失恋？」

「イメチェン…にしては突然すぎる」

…と、そこら中から聞こえる。

奏「Aさん!?何で急にいなくなったんですか!?それにその髪…」

貴『おはよう、奏。ちょっと色々あってな…』

奏「…詳しくは聞きませんが、よくお似合いです」

貴『ありがとう』

奏達が出迎えてくれる中、葵がいなかった。

貴『…葵は？』

笹塚「会長は只今、生徒会室にてお仕事中です」

貴『…そうか』

良かった…今は出来るだけ会いたくなかったから。

竜「…心配すんな。何かあったら俺が守ってやる」

貴『ｸｽｯ…ありがとう』

奏(Aさんが笑った…あそこは付き合ってるのか？うーん…モヤモヤする)





？「A!?お前、その髪…」

ﾊｧ…安心したのも束の間、か。

貴『…別に。葵には関係ないだろ』

葵「何でそんな事を言うんだ。それにいきなり、来屋弥悠を送ってきたり…そう思えば、急に帰ってくる。お前は何がしたいんだ」

貴『色々あるんだよ。私の事はいいから、今は伝説の王子になる事だけ考えたら？私に構ってる暇ないだろ』

葵「…何が言いたい」

貴『言った通りさ。それに…





私には恋人がいる』
✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄
Aさん、辛辣ぅ( ^O^)

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