聖ブリリアント学園にやって来たのは王子のような女王様でした【綾小路 葵】

Story35 ページ38

You side

貴『…どういう事だよ』

竜「そのままの意味だ。悲しい思いするなら、俺にしとけ。綾小路よりも幸せにしてやる」

何だか竜らしくない言葉だ。

貴『…らしくない事言うなよ。笑うだろ((』

竜「お前なぁ…せっかくいい雰囲気だろーが」

…そんな雰囲気だったか？

貴『でも私は「お前が綾小路の事好きなのくらい、見てりゃ分かるわ」…何も言ってない』

竜「試しに俺と付き合え。あんな奴の事くらい忘れさせてやる」

貴『それ…竜の事、都合のいいように使ってるだけじゃないか？』

竜「別にお前が隣にいるなら、都合よく使われても構わねぇよ」

貴『うっ…照れるな』

竜「っせぇ、照れさせてんだ」

…悪い男だ。





貴『明日からどうしようかな…』

竜と並んで、家へ帰る。

夜も遅いので今日は、私の家に泊まるらしい。

竜「いいんじゃね？来屋弥悠は頼りねぇから、戻ってきたーとか言えば」

…生徒会に戻るのか。気まず。

貴『葵に会いたくない』

竜「仕事だけやって、後はシカトしとけ。てかお前、他の男の名前出すなよ」

貴『何、彼氏みたいなこと言ってるんだ。付き合ってないだろ』

竜「はぁ？お前、この期に及んでそういう事言う？」

貴『だって私、返事してない((』

竜が眉間に皺を寄せる。

ヤンキー剥き出しすぎて怖い。

竜「お前、覚悟しとけよ。明日から本気で落としにかかるからな」

目を光らせるな、怖い。

貴『…お手柔らかに』

竜「無理〜」





((ｶﾞﾁｬ

家に帰ってきた。

貴『ただいま』

母「お帰り。あら、竜くんも一緒だったのね」

貴『…白々しい。母さんが竜に教えたんだろ』

そう言うと、母さんはニヤニヤし出す。

母「まぁね〜♪だって登坂くんは私の目の保養だから、娘の旦那には大人過ぎるんだもの〜♡」

…父さんが聞いたら、失神するな。

母「葵くんに連絡しようと思ったんだけど、あの子は伝説の王子になりたいから邪魔しちゃ悪いでしょ？だから竜くんに連絡したの」

…母さんナイス。

今の状況では、なるべく葵には会いたくない。

貴『…バレた。竜に、変装してたの』

母「はぁ!?私の完璧なメイク技術でバレたの!?」

貴『…私の癖で気づいたみたい』

母「そうなの…愛の力ねぇ♡」

…何で？
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Aさんママ、可愛いな。

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