▽染、、 ページ10
.
舞台"染、色"の稽古が始まった。
原作はNEWSの加藤くんの"染色"で、舞台の脚本も加藤くんが手がけている。
そして、よしくん演じる深馬と出会う女の子、真未を私が演じる。
カタにはまらないような真未は私と全く違っていた。
真未はこの世界を分かっているというか、自由じゃないけど自由な感じ。
もっというと、深馬の全てなのかもしれない。
泣くシーンとかもあるし、そこをどう表現するか
私にとっては全て初めてのことばかりだった。
それはよしくんも同じで。
「どうしようA…」
「ちょっとアイディアでてこんから癒してや」
「頭が働かーん!!A〜!!!」
なんて感じで泣きついてくる。
『疲れた〜!』
「なー、疲れたな」
『…よしくんさらっと私の部屋入ってこないでよ』
疲れてホテルのベットに飛び込むと、横からよしくんの声が聞こえてきた。
「ええやん癒されたいねん」
『私はよしくんで癒されないから〜』
「でも俺はAで癒されんねんから〜!」
『わっ、スリスリしないで!』
「なんでよ〜!気持ち悪いとか言わんといて!」
『気持ち悪いまで言ってない!』
お酒でも飲んでるんじゃないかってぐらいベタベタしてくる。
まあでもたしかに、よしくん自体かなり疲れてたりするのかな。
『よしくん、今日は私の部屋で寝ていいよ』
「え?ほんまに?えへへ寝顔みちゃお」
『そんなのせずに早く寝る!ぎゅーして寝てあげるから!』
「ほんまに!?ほんまやね!」
本当は人と寝るのそんなに好きじゃないけど、よしくんは溜め込んでしまう人だから甘やかしてあげなきゃいけない。
シャワーを浴びて髪を乾かしたらよしくんの元へ行く
『よいしょ』
「おかえり〜」
『……よしくん、疲れてたら言ってね?』
「ん?疲れてへんで
Aが癒してくれてるしな」
『そっか、』
いや、こういう風に甘えてくる時は疲れている時。
長年こういうことをされてきたら分かるものなんだな、
本人は自覚無しだろうけど
『ほんとにちゃんと言ってね、』
「うん、ありがとうな?」
『…もう寝る』
「あ!照れてるやろ!可愛いな〜」
『ん〜うるさい!寝かせてよぉ」
「えーごめん!」
朝起きた時には抱きつかれていて起きられなかったのは許せなかった。
.
235人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しき | 作成日時:2022年11月8日 11時