検索窓
今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:797,313 hit

7 ページ7

微笑む夏油様に今の自分の姿を思い出して直ぐに立ち上がった。

その時に膝にいた猫は素早くどこかへ逃げてしまった。


……また会えるかな。



それを見夏油様は行ってしまった猫を見ながら邪魔してごめんね、と謝った。


『とんでもありません夏油様。寧ろお見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした。』

傑「…夏油様じゃなくて傑と呼んで欲しいな。」


不意にそう言った夏油様に少しだけ驚いた。


他の人の言う事は聞かないと……けどこれはいいのか…?

目の前で僕の発言を今か今かと待っている夏油様。


『………傑様。』

傑「様はなし。」

『ですが、』

傑「す、ぐ、る。…はい。」

『…………傑…さん。』

傑「んー…及第点かな。」


そう言いながら夏油さ……傑さんは僕が座っていたとこの横に腰を下ろす。


傑「ちょっとだけ話そうか、Aも座って。」

『……え、と…』

傑「ほら、おいで。」

『……承知致しました。』


有無を言わさぬ声につい、承諾してしまった。


そして恐る恐る自分の横に座る僕を見て、傑さんは苦笑していた。



傑「突然質問するようで悪いけど…君は悟の事を知っていたのかい?」

『五条悟様の事ですよね。…はい。存じ上げていました。ですが氏名のみで、容姿などは全く……』

傑「そうか。……なんで知っていたか聞いてもいい?」

『…………』



躊躇った。

言っていいのだろうか。


僕なんかがあの人の盾となり、守るように言われた、と。


だって…あの人は僕なんかに守られなくても十分強いじゃないか。会って数分だけど直ぐに分かった。


守るだなんて烏滸がましい。


傑さんの言葉になんて返せばいいかわからず試行錯誤する僕を見て傑さんは「もしかして家柄かな?」と聞いてきた。


直ぐに分かった。とても答えやすい質問に変えてくれた、と。


『……はい。』

傑「そっか。大体察したよ。けど、ここには見張りも何もいないんだ。1人の生徒として悟に振舞っても大丈夫だよ。勿論私とも。家柄関係なく仲良くしよう?」


柔らかく微笑してそう言った傑さんに僕は困惑した。


1人の生徒として……?

どういう事か分からなった。


生まれながらに相手には敬語、敬称を付けて話せ。軽々しく話すな。と言われてきた僕にとってそれはとても難しい内容だった。


目まぐるしく回る頭でやっと口に出来た言葉は



『…善処いたします』

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (651 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1702人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

終わりの芝生(プロフ) - きゃんでぃべあさん» 夏油くんなら真顔で人の精神余裕で抉ること言ってきそうだなって思ったので……ありがとうございます!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - トサカ頭に悪い奴はいないさん» うわぁ!嬉しい!!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 黒猫静さん» ありがとうございます!神だなんてとんでもない笑頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃべあ(プロフ) - 夏油くんのぶりっ子ちゃんに対しての言葉が面白かったです(笑)ストーリー性めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2021年1月10日 18時) (レス) id: f7948ae81a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:終わりの芝生 | 作成日時:2020年12月30日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。