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昼間だというのにその部屋は暗かった。


まるで外からの光を遮断するかのように窓も無かった。

その部屋は実に簡素でベッドしか置いておらず、またそのベッドはお世辞にも綺麗とは言えなかった。


そしてそのベッドには死んでいるように寝ている青年がいた。

その青年には夥しい数の包帯やガーゼが巻かれていた。

腕、胴体、足……首から上を除き、たくさんの包帯が巻かれているにも関わらず隠しきれていない怪我もあった。




ガチャンッ





怒気を含み大きな音をたてていきなり開いたドアから入ってきた男性は顰めっ面をしていて手には木製の棒を持っていた。




「ッチ…おい、何呑気に寝てんだ?あ゛??さっさと起きろ!!!」





男性は青年に罵声を浴びせると勢いのままに棒を青年の腹に向かって振り下ろした。

鈍い音と共に青年は目を覚ました。

ぼやける視界と覚醒仕切ってない頭で今の現状を直ぐに理解すると『すみません』と謝りながらベッドから起き上がった。



「…はぁー……今日から呪術高等専門学校に行け。五条悟様の盾となり、誠意を込めて守れ。くれぐれもしくじるなよ。」

『承知致しました。』


青年は痣になっているであろう腹に気にも止めず綺麗な瞳を伏せ、男性に頭を下げた。



「直ぐに女中の所に制服を貰いに行け。体の傷は隠せ。お前のその汚らわしくみすぼらしい体を周囲に見せるな。特に五条悟様。あの方の目を汚すなよ。そして周囲に迷惑をかけるな。わかったな?A。」

『承知致しました』

「30分後に門前に来い。」

『承知致しました』



男性は舌打ちしながらAに棒を投げつけ「片しとけ」と言って出ていった。


『……承知致しました』


早く準備をしなければ…とAはベッドから降りるが、ガクンと足の力が抜けた。


自身は痛みもなにも感じないものの、足は痣や傷やらで見るに堪えない状態だった。


普通なら歩くことすら苦痛な筈だろう。





それでもAはもう一度立ち上がりよたつきながらその部屋を後にした。

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
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終わりの芝生(プロフ) - きゃんでぃべあさん» 夏油くんなら真顔で人の精神余裕で抉ること言ってきそうだなって思ったので……ありがとうございます!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - トサカ頭に悪い奴はいないさん» うわぁ!嬉しい!!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 黒猫静さん» ありがとうございます!神だなんてとんでもない笑頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃべあ(プロフ) - 夏油くんのぶりっ子ちゃんに対しての言葉が面白かったです(笑)ストーリー性めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2021年1月10日 18時) (レス) id: f7948ae81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:終わりの芝生 | 作成日時:2020年12月30日 13時

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