KINGの彼は《K.Kawamura》

39(11/8) side壱馬 ページ39

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車に乗り込んで数分、珍しくAから俺にもたれかかってきたかと思ったら寝息を立てていた。体勢が辛くならないように少しだけ支える。




北人「寝ちゃったね、A。」


陸「泣き疲れたんじゃない？目の周り真っ赤だよ、可哀想に。」


北人「それにしても壱馬よくあの乱闘の中気づいたね、立花いないって。」


「勘。なんか頭にいきなりAが浮かんだ。」


陸「いやもう大好きじゃん。」




自分の気持ちをわざわざ否定するのは違うと思い黙る。




陸「で？壱馬が屋上ついたらどういう状況だったの？」


「Aが立花に顎掴まれとった。」


北人「あご？」


「顎って言うかほっぺか？」


北人「さっき腕痛がってたのは？」


「知らん。」


陸「その時から泣いてたの？」


「……いや…、」




言いにくそうに口籠る俺に2人が首を傾げた。



「……Aが立花から離れた瞬間に殴って、」


陸「Aちゃんの目の前で！？」


「…ぉん、」


北人「でも俺たちが着いた時には立花いなかったよね？」


「側近のチビおるやん、そいつがおったから伸びた立花をそいつに連れて帰らせた。」


陸「一発KO？」


「いや、何発か殴った。覚えとらんけど。」


北人「よく止めれたね(笑)いつも殺しちゃうんじゃないのかってくらいやるのに。」


「……Aが、俺の腕掴んで止めてくれた、」




そう言うと2人とも有り得ないって顔をする。



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