KINGの彼は《K.Kawamura》

34 ページ34

.




ソファに座って待ってて、って言われたから
大人しくじっと座って待ってるけど…。

ケンカとか無縁で今まで生きてきたから
こういうときどうして良いかわかんない。

加勢なんて絶対出来ないし、
なんなら足手まといすぎて邪魔になる。
うぅ〜…、ソワソワして落ち着かない。
その時 勢いよく屋上の扉が開いた。




バンッ！！！！




その音にびっくりして咄嗟に物陰に隠れた。




男1「ほんとに女がいたのかよ。」


男2「居ましたって、多分屋上入ってるってことはランペの姫ですよ。」


男1「いねぇじゃん。」


男2「おかしぃな…、あっちの校舎から見えたんだけどな。」




そう言って屋上を物色し始めた。
ランペの姫ってなに？、

誰？、さっき来たバイク集団の人たち？
バクバクする心臓を抑えて最大限に小さくうずくまった。




男1「……いんじゃん(笑)」




見つかった、。

恐る恐る顔を上げるとニヤリと気持ち悪く
笑った男に腕を掴まれて無理矢理立たされた。




男2「ほら！立花さん居たじゃないっすか！」


立花「最終的に見つけたのカズシじゃなくて俺な。」


カズシ「にしても川村のやつ良い女捕まえましたね〜。さすが孤高のKING。」


立花「お前がランペの姫？」




そう聞かれて思わず首を横に振る。




立花「は？ちげぇの？」




掴まれている腕に力が入り、その痛みに思わず顔をしかめた。




立花「…まぁどっちでもいーわ。」


カズシ「違うって言ってんのに拉致るんです？」


立花「多分こいつだろ。」


カズシ「まぁここに居る時点でそうですよね。この子拉致ったって知った時の川村の顔想像しただけで笑えますね。」





壱馬くんたちに迷惑かけちゃう…、
これが前にRAMPAGEの人たちが言ってた弱みなんだ…。
簡単に捕まってしまった自分の不甲斐なさに泣きそうになった。



.

35(11/7)→←33

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す