4.齟齬 ページ5
僕は少しイラつきながら帳から出る。
全部の呪いは祓った。
一応領域展開も試せた。
領域展開後の術式の使用が困難になることもわかった。
でも違う。
A「能無しだったんだけど!?どういうこと悟兄!」
五条「うん。いいところに指定された呪霊はいなかったね!メンゴ」
A「……悟兄は、僕に強くなってほしくない?」
五条「いいや。強くなってくれると先生としては嬉しいなぁ」
A「先生としてじゃなかったら?」
五条「正直、そうだな……。Aには、普通の生活を送ってもらいたかったかな」
激情に駆られ、悟兄の首元を掴む。
今の僕が生きる目的は、傑兄を探す。
その為には呪術師になるのが一番早いと思ったから、不本意だったけどここに入学した。
後悔はしてない。
後悔はしてないけど、悟兄がそんなことを思ってただなんて。
A「じゃあ!僕はどうすれば良かったの!?僕は傑兄を探したいだけ!悟兄は僕よりも傑兄のことを知ってるし、多分僕よりも傑兄が取る行動がわかる!」
呪詛のような言葉が僕の口からスラスラと紡がれる。
感情が制御できていないのを自覚できた。
それでも口からどんどん言葉が出てくる、一度吐き出すと止められない。
A「強くなれば、その分色んな仕事が来る。悟兄と一緒に傑兄のことを探せるかもしれない。その方が絶対に、早く見つけられる……」
五条「……ごめん。無責任な事言った」
A「僕も……。悟兄が辛いのも知ってるのに」
しばらくの沈黙。
話を切り出したのは悟兄だった。
五条「僕と一緒に探したいなら、かつての傑みたいに……。僕の隣に立てるようにならなきゃね」
A「そんなこと、わかってる。だから僕は必死で──」
五条「そうだね。じゃあ、一人で抱え込まないでね。無理な時は無理って言うんだよ?」
A「……悟兄も。絶対に隣に立てるようになるから。そうしたら、悟兄も僕を頼って。一人で抱え込まないで」
ほんの一瞬、悟兄が驚いた顔をしたような気がした。
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澪(プロフ) - はつねさん» 初めまして、レスありがとうございます。とても励みになります!続き頑張ります(*∩ω∩) (2021年5月18日 0時) (レス) id: cd00cfe075 (このIDを非表示/違反報告)
はつね(プロフ) - 初めまして!凄く面白かったです!続き待ってます(*^^*) (2021年5月17日 23時) (レス) id: ba12f2b624 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして、レスありがとうございます。感覚で書いているので五条先生オチになるかはまだわかりません(;_;)多分五条先生オチになるんじゃないかな〜と(>_<;)引き続き頑張ります(´˘`*) (2021年5月17日 5時) (レス) id: cd00cfe075 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月17日 5時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作成日時:2021年5月17日 2時