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◆◆ ページ47







“ どう?ちゃんと思い出せたかな”




うん




“ よかった。しかし長かったでしょ”





そうだね





“ この物語の内容、覚えてる?”






さすがに無理






“ だろうね。まあいいよ。覚えてなくても、生きてればなんでも”






物語が違う方向に進んでも?







“ ありえないから、いいんだよ。最初から進む方向は決まってる。君はそれにちょっと干渉しながら、道をなぞるだけでいい”






運命ってやつだ






“ 君らの世界の言葉でいえば、それが近いかな。だから誰と親密になろうが、心配無用だ”






よかった。好きな人、いてもいいんだ?






“ いいとも。君以外の監視者も、別の世界で誰かと親密になったりね。自由にしてる”






ふうん






“ もう会うことはないけど、なにか質問は?”






私、いつまで生きてるの?







“ この世界が完結するまで。物語が完結すれば、君の不死は消えてなくなる”





寿命も?






“ まあね。役割が終われば”






そう







“ 他には?”






…ないかな





“ そう。じゃ、元気でね”





うん。あなたもね






“ …僕に、元気とかそういう概念はないんだけどね”














ぱちりと目を覚ませば、見たことのある天井があった。



状況を把握したい。視線を動かせば、見たことのある間取りの部屋。豪華なベッドの上に、私は寝かせられている。




自分の部屋、ではない。ここは…





「あ、や〜っと起きた。心配したよ〜。大丈夫?」



「フェリド…」





タイミングよく、フェリドが部屋に入ってきた。そうだ、ここはこいつの部屋だ。


だんだん思い出してくる。優の脱走を手伝い、ミカは死んで、クルルという吸血鬼の女王にフェリドが圧倒され、私を抱えてその場を離れた。



そのまま意識を失って、あの白い空間に。




体感ではそこまで時間はくっていないけど、どれくらい寝ていたんだろう。





「君がいきなり倒れたのが昨日の夜。で、今も夜。丸一日寝てたんだよ」



「…で、なんでフェリドの部屋に運ぶの。なにか変なことした?」



「な〜んにもしてないよお」






にやにや笑っている。信用できないけれど、まあいいや。


ため息を吐いて上半身を起こせば、目の前まで来たフェリドが私を見下ろして口を開いた。






「それでね、君に、大事な話があるんだ」

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リリア - 最高です!!!!! (2021年8月14日 12時) (レス) id: c153dc8275 (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - ベルモットさん» 色気…!!ありがとうございます!嬉しいです…! (2020年4月19日 13時) (レス) id: 419fa80be8 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - ストリート展開や文章に色気があってリアリティーが感じられました。 (2020年3月28日 17時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 黒胡椒さん» ありがとうございます!がんばります〜! (2020年2月19日 0時) (レス) id: 419fa80be8 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - 好きです!更新頑張ってください! (2020年2月18日 16時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さとう | 作成日時:2020年2月9日 21時

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