過保護な君 ページ1
コスチュームバッグを持ってクラスのみんなが集まった駅の前。
相澤先生とクラスのみんなが呆れたように私達を横目にバラバラの方へと歩いて行く。
そして、私の前には怖い顔をした爆豪くん。
「いいか!!電話は1日2回！朝起きた後と夜寝る前！1日の報告とその日の体調!!」
「もう何度も聞いたよ…」
心配してくれるのは嬉しいけれど、みんなの視線が痛いし昨日から何度も言われてる事だ。
それに「1日の報告」と言うのはあまり必要ないのでは…。
爆豪くんは聞き流している私を睨みつけてさらに続けた。どうしても私に全てを報告させたいらしい。
「飯は三食！あの甘ったるい飲みモンは1日一杯！水分補給忘れんな！怪我したら絶対に言え!!」
「えっ…1日一杯は少な、」
「少なくねえ」
「…………い、いや…でも」
「……文句あんのか」
「………………………ないです」
渋々頷くと相澤先生が大きなため息をつく。
甘ったるいモン、と言うのは「いちごみるく」のことだ。家の冷蔵庫にたくさんある。
昨日爆豪くんに飲ませたら、「体に悪い」と言い出してコレに至るのだ。
確かに糖分は高いけれど、私の一番好きな飲み物なのに…。
私は少し頬を膨らませた。
「…痴話喧嘩は終わったか？」
「誰がこいつと痴話喧嘩なんかするかッ」
「…すみません」
「ならお前らもさっさと職場体験に向かえ」
私はちらりと爆豪くんを盗み見て、機嫌の悪さを悟ると「電話は絶対にしよう」と心に誓った。
約束を破ろうものなら職場体験まで私を爆破しにくるのではないかと思う。
背を向ける爆豪くんを見届けて、待っていてくれたお茶子ちゃんのところに向かう。
「本当に仲良しだね、Aちゃんと爆豪くん。
…まあ爆豪くんが一方的に過保護な気もするけど」
「………そ、そう見えてるなら嬉しいなぁ…」
「よーし、私も爆豪くんに負けないようにこの職場体験でたくさん仲良くなるからね！」
「おー！」と拳をあげるお茶子ちゃんに、私は「うん！」と大きく頷いた。
お茶子ちゃんのその一言で、私は一気に職場体験を楽しみに思えてしまったのだ。
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山野 珠雨(プロフ) - 梅姫美さん» ありがとうございます！これからもかっこいいかっちゃんをお届けできるように頑張ります！ (2018年9月15日 19時) (
レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
梅姫美(プロフ) - やだ。かっこいい。ありがとうございます。もう。はい。いい作品ではい。めっちゃいいとしか言えない。！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c23f604db7 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 桃兎さん» 返信遅くなり申し訳ありません！あなたのような優しい言葉を掛けてくれる方がたくさんいて本当に救われています。まだまだ未熟な私ですが、皆様の応援を糧に頑張ります！ (2018年8月20日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
桃兎(プロフ) - 初コメ失礼します！ 私もそんな沢山評価来る様な作品あまり作れませんが、コメント、評価の通知にビビる気持ち凄く分かります！ お話凄く面白いので、更新いつも楽しみです！頑張って下さい！ (2018年8月1日 10時) (レス) id: 050cf08f0a (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 苺デラックスさん» いつもありがとうございます！遅い更新になってしまいますが、最後までどうかよろしくお願いします。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 | 作成日時：2018年3月9日 23時
