この出逢いは。 ページ20
バランスを崩したところを、和が座ったまま抱きとめた。
ニノ『もう一回、ここから…はじめる？』
耳元で聞こえる声に、うなづいた。
『和が、大好きなの 』
何度も、何度も。
私を助けてくれた。
支えてくれた。
愛してくれて。
ニノ『もう一回言って…。』
『大好き。大好きなの。』
抱きしめる力が強くなる。
ニノ『…っ…もう、離れないで。』
和の声が震えてる。
ニノ『離れないでね…』
もう一度、小さな声で言うから。
『うん。離れないよ…』
その言葉に答えた。
顔をあげて、
和と目が合って、
そのままキスをした。
ゆっくり、やさしいキスを。
.
.
何度か、キスを繰り返して
そっと顔がはなれて
また、笑って。
.
.
.
『帰ったらスープ食べようね。』
ニノ『…あ、作ってあったやつ？』
『うん。』
ニノ『あれ気に入ったの？』
なんて聞いてくるから、
『あれを食べると幸せになれるから。…なんちゃって。』
って笑ったら、
ニノ『なにそれ。』
って、和も笑った。
.
.
.
.
.
二人で手を繋いで、家に帰っていた時。
ふいに思った。
『やっぱり、神様はいるんだね。』
歩きながら、つぶやくみたいに言った。
ニノ『なに？』
ちゃんと応えてくれる。
『私の不幸帳消しにしてくれた。むしろプラスかも。』
和が首をかしげる。
にっこり笑って、和に言った。
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.
.
『和と出会えたの、宝くじ一等以上の出逢いだったから！』
.
.
end.
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作者名：空音
| 作成日時：2011年8月14日 0時
