episode4 ページ4
大吾:ま、何も抵抗せんかったら何もせんから。
「・・・」
ぐうぅ・・・
!?
大吾:このタイミング?
は、恥ずかしい…
危機感も何も無いんだな、私
殺されるかもしれないのに・・・。
大吾:何か作るから、待っといて
そう言ってキッチンで何かを作り始めた
・・・
手錠も何もされてなくて、身動きは自由だった
きっと、両親は今頃捜索願でも出してんのかな・・・
・・・帰っても、結局居場所なんて無いんだ。
『続いてのニュースです。昨夕,大阪府○×市に住む田中Aさん(16)が行方不明となり、
両親は被害届を府庁に提出されたと情報が入りました。』
・・・やっぱり。
薄暗い部屋で光るTVに,私の中学の卒アルが写った
あ、もっと笑っとけばよかった
とか
もっと良い写真無かったのかとか
誘拐された実感なんて無かった。
何か友達の家に居るみたいな気分で,他人事のようにニュースを見続けた
大吾:はい、出来たでー
西畑が出したのは,私の大嫌いなシチューだった。
「・・・いらない」
大吾:え、食うてや。せっかく作ったんやで?
第一、誘拐犯の作った物なんて信用して食えるはずがなかった
ぐうぅ・・・
そんな気持ちとは裏腹に
私のお腹は悲鳴をあげていた
「・・・何も入ってないよね?」
大吾:こんなとこで殺しても意味ないやん。
そう言って自分のシチューを飲んだ
こく・・・
スプーンでひとさじすくって,喉に通した。
「・・・美味しい・・・」
大吾:ん、ありがと
今までずっと母親が作る物とか
給食に美味しいと思ったことがなかった
なのに・・・この男の作った物は
自然と『美味しい』って思えた。
カラッ・・・
「・・・ごちそうさま。」
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あいる - 今年も読みに来てしまいました 、何度読んでも終わりが近付くに連れて涙が溢れちゃいます。絶対にまた読みに来ますっ (2023年1月8日 14時) (レス) @page45 id: a55a80c359 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 久しぶりに読みにきてしまいました、、、何度読んでも泣いてしまう。又定期的に読みにきます。 (2022年8月23日 9時) (レス) @page1 id: aaba7b4d48 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜(プロフ) - ものすごく想像してしまって泣いてしまいました…とても感動しました、! (2020年3月12日 23時) (レス) id: 6fbde03a1f (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 何回読んでも最後には絶対泣きます この物語を作ってくれてありがとうございます!! (2020年1月9日 0時) (レス) id: f62816a639 (このIDを非表示/違反報告)
鳳蝶(プロフ) - 何回も読む度涙腺が… 一回映像で観てみたいですね。 (2019年11月21日 23時) (レス) id: a5ac573be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怪物ちゃん | 作成日時:2013年11月8日 22時