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過去のお話。 ページ12

嫌われてしまう、
そんな不安も抱きながら
あたしは俯いたまま。




見るに耐えない傷痕。
そこに感じたのは温かい温もりだった。








「としみつ…?」


と「なんで、?」


「え?」


と「なんでお前がっ、…こんな傷つかんといかんのっ…、?」


「と、としみつ…」





としみつはあたしの腕を
強く、でも優しく握ったまま泣いていた。












と「痛くなかったの?この傷、」


「痛いよ…ものすごく。でも、歯向かうこともできないあたしも悪いんだと思う」


と「そんなのっ…」


「いいの、もうこんなことされない。だって…!あたしにはりなとまりがいる。それに…りょうくんやとしみつ、それに柴田くんだってっ…」


と「あたりめえだろバーカっ、」


「バカバカ言わないでよっ…」





笑いながら泣けるって幸せだ。
あたしはこの瞬間、
改めてそれを実感した気がした。














それからまたしばらく
いろんなことを話してたけど
さすがにもう遅いし解散することにした。










「今日はありがとうございました」


と「俺と約束した事、覚えとる?」


「えっと、祭りは浴衣!」


と「やっぱお前バカだろ(笑)それより大事な約束したがや(笑)」


「あ、なんかあったらとしみつに連絡する!」


と「そう。あとは?」


「えーっと…我慢しない!」


と「そう!忘れんなよ?」


「うん、忘れないよ!」


と「じゃ、明日迎えに来るわ」


「それは初耳だけど!?」


と「あのさ、俺んち。あっこ」








指差した先に立つ一軒家、
それはとしみつ宅だそうで。











「近っ!!!!」


と「歩いて4分、ぶっ飛ばしたら2分」


「ほぉ〜…」


と「だから迎え来る。わかった?」


「はい!」


と「じゃ、また明日な」


「としみつ、!」


と「??」


「おやすみ!」


と「お、おう!…おやすみ、」












歩き出そうとしたとしみつを呼び止め、
おやすみと告げたらとしみつも返してくれた。








こんな友達を持って、あたしは幸せだ。








りなとまりは
中学の頃からの親友。
でも、2人にはこの傷は見せられない。




親友だと思ってるから、
嫌われたくなくて。










いつか、
この傷も昔の思い出に変えられるだろうか。









りょうくんととしみつ、
それからしばゆーにりなとまり。





まずはあたしを信じてくれる人を
少しずつ信じていきたい。

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作品ジャンル:ラブコメ
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ピンクのとり(プロフ) - 応援してます!更新頑張って下さい! (2020年3月27日 13時) (レス) id: f66f4367d9 (このIDを非表示/違反報告)
ふくちょー。(プロフ) - Knymal01さん» ありがとうございますー。緑落ち、、を狙ってます実は! (2019年8月4日 2時) (レス) id: 9ee0be3c4f (このIDを非表示/違反報告)
Knymal01(プロフ) - 応援してますー、是非落ちは緑希望です...! (2019年8月2日 23時) (レス) id: 437d9bd777 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユーカリ | 作成日時:2019年7月27日 2時

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