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誤解？
勘違い？
「でも、飲み会の時に...。」
「それは、さっき話したセクハラオヤジから橘を守るためについた嘘だよ。」
そんなの知らなかったんだから。
「いつかAにも、過去の話としてセクハラ事件が耳に入ると思ってたから、あの飲み会の時を否定しなかった俺が悪いんだけど。」
そういってコーヒーを口にして、ため息ついた。
「でも...。」
資料室で私が聞いちゃたのは...。
――「ふふ、そんなに？」
――「ああ、可愛いよ。」
――「どれくらい？」
――「今すぐ抱きあげて連れて帰りたいんだけど？」
――「バカ(笑)」
――「たしかにバカだよな(笑)」
――「私も好きよ。」
――「俺のが好きだわ！」
――「ふふっ、なんか嬉しい。」
「資料室でお2人が話してるのを...偶然ですが聞いてしまいました。すごく想いあってらっしゃるんだなって...そう想いました。」
そこまで言って、その時の状況思い出して
涙が込み上げてきた。
櫻井課長がすごく焦った声で
「うっそ！マジで？誰かいたような気配したんだよなー。まさかAがいたとは。」
鼻の横をポリポリしながら照れてる。
こんな時なのに、その姿が可愛いとか
思ってる私は心底バカなんだろう。
「はい。申し訳ありません。立ち聞きするつもりでは無かったのですが。」
「いや。いいんだ。あんな所で話してた俺が悪いんだ。」
「それ聞いて、俺と橘が付き合ってると思ったの？」
「はい。羨ましいくらいに素敵なお2人だと…」
あ、泣いちゃう。
「ね、どこから聞いてた？」
やっぱりちょっと泣いてしまいそうだけど
「可愛いよ、とか、今すぐ連れて帰りたいとか。
橘課長も好きって言って...」
うっっ
って言葉に詰まってしまって
思い出して涙が込み上げてきた。
そうだったよね。
この素敵な人には
よくお似合いの素敵な恋人がいる。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2020年2月15日 9時
