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私の父と智くんのお母さんが再婚したのは
私が中学2年で智くんが高校2年の時だった。
父が智くんの1年の時からの担任で
どうやっていつからそうなったのかはしらないけど智くんのお母さんとお付き合いをしていたらしい。お互い若い時に結婚して、親になって、早くにパートナーを亡くしているからかな？
再婚することになって、
さすがに同じ親子で学校にいるのは…てなって。
父が転任希望を出していたけど
公立で偏差値の高い大学への合格率の高い高校で担任持っていただけに、それは難しくて
《じゃ、俺が転校するよ。》
《俺、やりたいことあるから大学には行かないし。》
って、智くんが私の通う、私立の一貫校に編入してきた。
「ちょっと待ってA。智さんの苗字、中村じゃないよね？大野だよね？」
相葉くん、鋭い(笑)
「智くんの本当のお父さんは若くして病気で亡くなったの。一人っ子だったお父さんの名字を守るために、中村の養子には入らないで、大野を選んだみたい。」
「それは違うよ、A」
智くんがワインとグラスを持ってきた。
「旨いワインがあるから飲もう。」
って、栓を開け始めた。
「橘課長は？」
「うん。シャワー浴びたいっていうから。」
「ま、あの人は俺に任せてたらいいんじゃね？」
そう言って私に向かって笑う。
その笑顔がちょっと儚い。やだ。
なんかわかんないけど、やだ。
不安気な顔してるのを見られちゃった？
櫻井課長が私の背中に手を置いた。
トントンするわけでもなく、ただ置いた手から
課長の体温が伝わってきた。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年10月21日 20時
