最愛 2 (S.S) (ページ4)

今日:25 hit、昨日:6 hit、合計:385,937 hit

52 ページ4

・

お昼休み。

環境の変化について行けてなくて
疲れている自分に気がついた。

ランチに出かけるのも面倒だし
社食に行くチカラもない。

幸いみんな出払っているから私1人。

デスクに伏せって寝てようかと思ってたら

「あら、Aちゃんひとり？」

って、橘課長がきた。

ああ、やっぱり今日も綺麗。

腹立つくらい完璧。

決して派手ではないけど、高級感のあるブラウスの、襟元から少しのぞく鎖骨がセクシーで

ツヤツヤの髪が揺れると良い香りがして

「櫻井くんは？ランチかな？」

「相葉くんと外出です。夕方には社に戻ると伺ってます。」

「うん、わかった、ありがとう。電話してみるわ。」

ニコニコと、私の横の席に座る。

「Aちゃん、お昼ご飯は？」

「なんだか疲れちゃったので、今日はこれで。」

と、ゼリー飲料を見せたら

「だめよ、疲れた時ほどちゃんと食べなきゃ。」

って言いながら、持ってた紙袋から
サンドイッチを出してきた。

ああ、そうか。

櫻井課長と食べようと持ってきたんだ。

「一緒に食べよ？いい？」

って、綺麗に笑った。

とてもそんな気分にはなれないけど

橘課長は私の恋心なんて知らないし。
櫻井課長が私を相手するはずもないってわかっているから、嫌味とかないし。
本当に優しく接してくれる。

・