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櫻井課長が私の歩幅に合わせてくれて
ゆっくり並んで歩いてくれる。
今日行った訪問先の担当者がすっごく面白い関西人で、うっかり関西弁がうつりそうになった話や
一緒に外出した相葉くんと食べたお昼ご飯は何だと思う？とか
時々見下ろしながら、笑顔で話してくれる。
私は前を向いて歩かなきゃ危ないってわかってるのに、つい見上げて綺麗な横顔眺めてしまう。
何食べたのかなー？とか呟きながら
歩いてると、すっと肩を抱かれて
「ほら、ぼっとして歩くから、人にぶつかる。」
抱き寄せられた頭の上から
囁くような声がして
すぐに離れたけど
肩にずっと手の温もりがあるみたいに熱をもって
今までで1番近寄った一瞬の
櫻井課長の香りと体温と声に思考停止してしまって
足も止まってしまった。
櫻井課長は私に気づかないまま
歩いて行ってしまって
慌てて追い掛けなきゃと歩き出したら
櫻井課長が振り返って
立ち止まって
笑って
「ほら、おいで。」
って、手を差し出した。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年10月21日 20時
