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「中村さんは、中村ナニさん？」
って、ちょっと小首かしげて。
なんて女子力っ！
可愛すぎる、その存在！
カッコイイのに可愛いってどういうこと！
私の脳内が忙しい。
「中村Aです。」
「ん、Aね。りょーかい。中村さんってたくさんいるからさ。じゃ、よろしくA」
名前を呼ばれることが
こんなに胸がドキドキすることだったなんて
私知らなかった。
まるで初恋(苦笑)
まわりの女子社員がすっごい目付きで睨んでる。
怖っっ!!
でもそれを上回るドキドキで浮き足立つのを必死で堪えて営業課を出た。
「Aって.........(〃艸〃)」
櫻井課長の声が脳に響く。
ニヤつきが止まらない顔を必死で抑えて
エレベーターに乗り込み
秘書課に戻って二宮主任に封筒を差し戻すと
すぐに中身をみて笑った。
「中村さん...は、なんか呼びにくいな。Aでいいよな。」
「あ、はい。」
櫻井課長に続き、二宮主任にまで名前呼び捨て。
やだ、なんで？やっぱりドキドキする。
「A。オムライス3つ。12時になったら社食でキープしといて。」
と、胸がきゅんとするような可愛い笑顔で二宮主任は言った。
ヤバい。
この人、小悪魔だ。
きっとこの人もすごくモテるに違いない。
こんな顔でお願いされたら、女子なら絶対に誰も断ることはしない。男子でもしないかも！
気をつけよう。
こんな仕事始まり。
これからどんな事が起きるのかな？
起きやしないのかもしれないけど
良いことが起きればいいな。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年8月13日 9時
