最愛 1 (S.S) (ページ32)

今日:30 hit、昨日:19 hit、合計:547,814 hit

32 ページ32

・

フラフラと秘書室に戻って、自分のデスクに戻ったら、涙が止まらなくなって。

「おいっ、Aどした？」

慌てて松本課長が側に来てくれて

「な、なんでもないんです。あはっ。」

って笑ってみたけど

「おまえはバカかっ。」

って抱きしめられて

松本課長の腕の中で号泣してしまった。

私が泣いてる間、

ずっと背中トントンしてくれていて

我に返ったらトンデモないことしてる自分にビックリして

「す、すみませんでしたっ！」

って、腕の中から離れたら

「もう大丈夫？」

天使が聞いてきた。

「はい。」

「何があった？」

そう聞かれても答えられなくて

「ま、いいけど。俺のAを泣かすやつとか、絶対許さないからな。話せるようになったらちゃんと言えよ。」

頭ポンポンされて

「残業ありがとう。明日また続きしてくれたらいいから今日は帰ろう、送ってく。」

「はい、すみませんでした。まだ早い時間ですから1人で帰れます。」

「えー、一緒に帰りたいなーおじさん。」

「おじさんって！松本課長はおじさんじゃありません！」

そういえば前に

櫻井課長にもこう言ったなぁ.........。

「そう？9歳も上だよ？」

「年齢とかじゃありません、松本課長は素敵です。」

「あはは。じゃ送らせてよ。」

「いいんですか？」

「家庭訪問的な？(笑)」.

「えっ？(笑)」

「ははは！やっと笑った。よし、帰るぞ。
の前にメイク直しておいで。」

どこまでも優しい松本課長。

甘えてしまって自己嫌悪なのに。

今は1人になりたくなかった。

1人になったらきっと

また泣くことしかできなくなるから。

・