好きだった【S.S】 (ページ18)

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17.shoside1 ページ18

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オレは情に弱いのかも知れない。
酔ってたAに、
他に女が居てもいいからなんて
言い寄られて

「ガキだと思ってるから気楽なだけだよ」って
サラッとかわしたつもりが
一瞬見せた傷ついた表情に
心が痛む。

小さい頃から知ってる…
出会った時から長身で、
お姉さんぶって、
おれの世話をやきたがる人

でもちょっとぬけてたりして
可愛らしいところもあるし
本当は、さびしがりやで、
傷つきやすいところもある…

でも、ずるいことや、緩いことが嫌い
人のせいにしないし、
何事にも誠実で、一生懸命生きてる。

お嬢様の片鱗もあるけど、
ハングリー精神もないわけじゃない。

俺が気を許して、生意気に振舞っても
器が大きいっつーか、
等身大の俺を受け止めてくれる人だ。

付き合いが長いせいか、
こんなことは、嫌がるだろうとか
こんなことは、喜んじゃうだろうとか
なんとなくわかるけど、

これをしたら、嫌われてしまうとか
気を使ったことのない相手
それがAで、身内か親友の感覚だった。

でも、さっきの一瞬の表情の中に、
彼女から、俺への愛を感じた。
ここ数ヶ月、
週3で会って飯に行く。

バイトの仕事内容が刺激的で楽しいだけじゃなくて
この人といるから、より楽しいんだと気づく。

俺にはぐらかされたと思った、Aは
気丈に振舞おうと、
不器用に平静を装い、
「ガキなの？」なんて
笑いにかえようとした。
そんなとこもいじらしい。

元彼のことでショック受けてんのに、
なんか放っておけないこともあり

「試してみる？」
引き寄せ、押し倒す。

久しぶりに女とヤったけど
しかも、身内みたいな人と衝動的に
流されてみたけど、案外しっくりきた。

なんか柔らかい気持ちが芽生えた。

始まりは褒められたもんじゃないけど
しだいに、俺もAが好きなんだな…と
思うようになった。