沈黙ではない ページ6
何故こんなにも何とも言えない空気が流れているのだろうか…
正直美味しいご飯の味がよく分からなくなってきた
だが箸を止める訳にもいかず、作業的に口に運んで咀嚼し飲み込む
隣に座る男は時折こちらを見つめながら咀嚼している
これは気付いて目を合わせたが最後、また何とも言えない先程の山の中と同じ展開になると少女は感じてひたすら手元の飯と箸先を見つめていた
そして今現在流れているこの空気は
どちらかが言葉を発するか
それに似たなにか行動を起こしたら
変わるものでもあった
見えない言葉が待機した状態の空気は
沈黙ではないと誰かが言ったとぼんやり思い出す
だが何かやはり話すべきかとチラリと見れば
男は飯粒を見ながら微笑んでいた
とても不気味に感じた少女は少し冷や汗をかく
そんなこんなでやっとご飯を食べ終え
少しふぅと空気を零す
お茶を飲み、少し食休み
隣の男も箸を置き茶を飲むと食休みだろうか
正座したままこちらを向いている
なんでこっちを向いているんだと内心感じた
何か話したいのか…?
先程の山の中での事だろうか…
違ったとしても話す話題がない…。
だがこれは話したいから此方を向いたのでは無いか?
いや、もしかすると食休みしようとたまたま向いた方向がこっちなだけで話さなくて良いのかもしれない…
少女の中で悶々と葛藤が起きる
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しづ(プロフ) - 、さん» 外したつもりが出来てませんでした…ありがとうございます! (2019年12月15日 16時) (レス) id: 14c6efd9bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しづ | 作成日時:2019年12月15日 14時