9話 ページ9
走り続けたものの那田蜘蛛山に着く頃には日が沈みかけていた
貴女｢早くて戻れるのは日が昇る頃かな｣
山の中に入れば死臭とともに独特な臭いに思わず顔を顰める
この山は太陽の光が入りずらく辺りは真っ暗
貴女｢鬼が好む山だね｣
キリキリキリッ……
貴女｢おっと……｣
糸の張り詰める音が聞こえ振り返るとスレスレと刀が振り下ろされた
貴女｢一体どう言うつも……｣
隊士｢た、助けっ…て｣
刀を振り下ろした隊士は両足が反対に向いており
宙に浮いている
貴女｢なるほど、糸か｣
バツンッ
糸から解放した男に負担がかからないよう抱きとめて床に寝かせる
貴女｢他に人は居るかな？｣
隊士｢十数人のっ…隊士が……この山に
だが、入ってすぐこの糸で殺し合いが……｣
男は悔しさと痛みで泣き途絶え途絶えに状況報告をする
貴女｢分かった、辛いことを話してくれてありがとう
君はここで休んでいてくれ
隠の人が来るまで動いてはダメだよ｣
さて…と男に背を向けて考える
貴女(左右、どちらにも鬼がいる
…………左、なんか臭いし、右に行こ)
木に登り移動して行く、所々で木の上に作られている繭が気になり切り落しながら鬼の気配がする方へと急いだ
伊之助side
デカブツを紋次郎と殺ろうとしたがアイツは飛ばされ俺はデカブツに刀を折られ首を絞められていた
伊之助｢っ……ｺﾞﾌｯ｣
口から大量の血が吐き出され｢もうダメだ…｣と諦めかけた時
｢彼、離して貰えます？｣
凛とした声が聞こえたと共に俺でも斬るのに手こずった鬼の腕が斬り落とされた
伊之助｢なっ…｣
ぼやける視界の中で捉えたのは黒い、艶のある髪に赤黒い羽織を羽織っている女の姿
｢大丈夫ですか？
あまり動かないでくださいね｣
女は俺の方を向いてニコリと笑みを貼り付けるとデカブツの方を向いて刀を構えた
自分の身長より少し短い刀……アンナやつが扱えるわけ…
そう思った俺の考えはすぐに改められる
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レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
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桜 - 皆さんのネーミングセンスがよすぎて自分の案が比べ物にならない...当たり前なんですけどね！最初のE組の時と本性を表した時の差が激しいので二重人格とかどうですか？...これも比べ物になってない気がするけど... (2020年4月25日 14時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜目
| 作成日時：2020年2月29日 18時
