【銀魂】シスコンな兄の尻拭い９ 【柳生篇】

恒道館メンバーは、門下生に一人やべー奴がいることを知っている　五 ページ24

「若の連れてきたあの娘、花嫁修行とかでオババにしごかれているとか」
「逃げ出すのも時間の問題だねェ。あのババアにいびられて泣かされた女中を何人慰めたことか」

　屋敷の一室で、柳生四天王の西野に続いて南戸が昼食を食べながら話していた。

「Aちゃんだけだよ。ババアを圧倒したのは。あの子を慰められるってスゲーわくわくしてたのによー……っていうか北大路おめェ、ケチャップかけすぎじゃね？」

　南戸の向かい側で北大路が料理にドバドバとケチャップを垂れ流している。

「知らんのか。ケチャップは何にでも合うように作られているんだ。あとお前いい加減Aさんに下卑た思考を向けるな気持ち悪い」
「おめーのそれの方が気持ちワリーわ！」
「俺は貴様のその下卑た男性i器のようなツラを見ている方が気分が悪くなる」
「なんだと！」
「辞めろ。全くお前たちは幼稚な」
「良い歳こいてお子様ランチ食ってる奴に言われたくねーんだけど！！」

　南戸と北大路の横で西野がお子様ランチを食べていた。

「黙れェェェ！！顔面男性i器がァ！」
「だからどの辺？どの辺が男性i器？」

　西野にキレられて南戸が問い詰めるなか、カンカンと音を立てて東城が卵を割った。

「やめなさい。食べ物くらいで浅ましい……しかし若に花嫁とは。Aさんに執着しているようでしたから彼女を選ぶのかと思っていましたが。だが若がどのような道を進もうと我らは黙ってあの方についていくだけ」

　少し安心したような様子で東城は卵を、どデカく盛られたご飯の上に落とす。
　卵はご飯に乗ると、グチャッと形を崩してしまった。

「チクショオ！」

　東城は青筋を立てて勢いよく膳をひっくり返した。

「東城さん！？」
「オババの野郎ォ！新鮮な卵仕入れとけって言っただろーがァァ！！また黄身が崩れたぞ！ちょっとスーパー行ってくる！！」

　落ち着かせようとした南戸が東城に罵倒されていた。
　部屋の入り口では、神楽が頭に丼が逆さで被さり上から卵が垂れてきていた。

「頭から卵垂れてるぜ。排卵日か？」

　続いて部屋に入ってきた沖田はそれを見てデリカシーのない言葉を放って、神楽にガッと顔を掴まれ、そのまま東城達の方に投げ飛ばされた

「今のは総悟君が悪いよ」

　Aが真顔で言う

「いってェ。Aさんが卵かかってたら弄って反応見て遊べたのに」
「……あの人殴っていいかな？」
『いいと思う』

　Aが銀時と土方に確認すると二人は同時に肯定した。

恒道館メンバーは、門下生に一人やべー奴がいることを知っている　六→←恒道館メンバーは、門下生に一人やべー奴がいることを知っている　四

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す