検索窓
今日:20 hit、昨日:84 hit、合計:32,629 hit

姉離れも妹離れもしてやるものか 七 終 ページ19

銀時は椅子から降りてAの所までくる。

「んで、お前もどーすんだよ。姉にするとか言われてんだろ?」

 その声色は少し不機嫌そうだった。

「うん。でも、その為の条件を満たしているか確認しに行くんだよ」

 銀時は少し驚き、眉を寄せる。

「……お前、本当にやるのか。お前が負けるとは思わないが万が一のことがあったら……」
「私、負けるつもりはないよ。姉弟になりたいって気持ちは嬉しいけど……私にとって本当の兄妹は、一人だけだから」
「……」

 銀時は黙ってしまった

 たとえ相手が誰であろうと、大事な(あに)に代わる者など誰もいない
 そう、Aは強く思っていた

 銀時も、自分が戦の代わりになれるとは全く思っていなかった。
 それくらいに、Aと戦の関係は弱くないことを銀時は知っていた。

「んじゃまあ、行きますか」

 銀時はフッと笑って、Aと神楽と共に万事屋を出た。

――

 雨の中、笠を被った二人の男、近藤と新八は柳生家の門の前にいた。
 門番ごと門を蹴破り、中に侵入する。

 侵入者に中から大勢の男たちが出てきて二人を囲んだ。
 二人は笠を脱ぎ捨て木刀を構える。

「我は天堂無心流、恒道館道場が当主、志村新八!!」
「そして俺はその弟子、悟罹羅(ごりら)勲」
「天下の柳生流に決闘を申し込まんと参上つかまつった!」
「柳生流の看板などに興味はない。だが……」

「姉上を返せェェェ!!」
「お妙さんを返せェェェ!!」

 新八と近藤は多勢に向かって木刀で戦い始めた。

「斬れェェ!たった二人だ!囲んで斬り捨ててしまえェェ!!」

 騒がしくなる中、門の方で人の倒れる音がする。
 そちらを向けば、笠を被った人物が五人と、番傘を持った者が一人いた。

「わりーな、二人じゃねェ」

 男の一人が口を開けば、全員が笠を取って顔を見せる。

「新八ィ今日から俺らも門下だ。なんだっけ?天然パーマ流?」

 その六人は銀時と神楽、A、戦、土方、沖田だった。

「銀さん!神楽ちゃん!それにAさんまで!」
「お前ら!」

 新八と近藤は六人に驚き、心配は少し嬉しそうにしていた。

「遅くなっちゃってごめんね。新八君、私がいればもう安心だよ」

 なんちゃってと冗談を言うAに戦は苦笑いする

「嘘じゃねえから厄介なんだよなそれ」
「キョウダイの縁は絶対に切り離せないこと、あの子に伝えないとね。お兄ちゃん」
「……そうだな」

 戦はフッと笑って戦闘体勢を取った

恒道館メンバーは、門下生に一人やべー奴がいることを知っている 一→←姉離れも妹離れもしてやるものか 六



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
118人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

刹那*桜(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!! (2022年12月27日 20時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初コメ失礼します!! めっちゃ面白いです!! これからも頑張ってください!  (2022年12月26日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - あたりんさん» ありがとうございます!! (2022年11月20日 0時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2022年11月14日 16時) (レス) id: c0f0373936 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 花香さん» コメントありがとうございます!9個もあって長いですなか一気に読んでいただきありがとうございます!!わりと読みづらい所もあるかと思いますが好みと言ってもらえてとても嬉しいです!!(;ω;) (2022年11月7日 23時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年11月7日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。