美人でも拳はゴリラだったりするのもいるから舐めちゃいけない 一 ページ32
「
真選組屯所の部屋の前にて、沖田はアイスを食べながら言った。
隊士たちが数人群がり、襖を少し開けて中を覗いている。
「知らないんですか沖田さん。常識ですよ」
「早い話えいりあんばすたー、という奴ですよ。第一級危険生物を追い駆除する宇宙の掃除人です」
海坊主はその掃除人の中でも最強と謳われる人物で、いち掃除人でありながら色々な惑星国家の政府にも顔がきくらしい。
「数多の星を渡り、数多くの化け物を狩ってきた男。ついたあだ名が海坊主。生ける伝説ですよ」
「ほォ……それでその伝説がなぜここに?」
「何か、えいりあんが江戸に逃げ込んだらしいよ」
部屋を覗いている隊士たちの後ろから女性の声がした。
『!Aさん』
部屋の中で、近藤は正座して星海坊主と対峙する。
星海坊主は帽子とゴーグルを被っていて顔が隠れている。
「ご注告感謝します。後のことは我々が何とかしますのでご安心を。しかしアレですな、まさかあの星海坊主殿とお会いできるとは。地球へはえいりあん狩りに?」
「ヤボ用でね。えいりあんなんぞよりよっぽど手のかかる奴を追ってきたのよ」
「ほう、星海坊主殿が手こずる程の相手とは……」
近藤たちが話していると、「失礼いたします」とAが一声かけて部屋に入ってきた。
「会談中に失礼いたします、ご報告があって参りました」
「! これは……ずいぶん美人な方がいらっしゃるんですね」
星海坊主はAを見てゴーグルの下の目を見開いた。
Aは彼の言葉に少し驚いて、彼の正面に座る。
「ありがとうございます。初めまして、星海坊主さん。私は幕府の事務仕事と雑務をしているAAと申します」
彼女は微笑みを浮かべて仕事上の挨拶を済ませる。
「Aさん報告って、どうしたんですか?」
近藤が彼女に問えばAは少し表情を固くした。
「実は、寄生型えいりあんが江戸に放たれたとのことですが。銀行で立て籠っている人物がえいりあんの寄生対象の特徴と一致しておりまして」
一度、星海坊主を見て視線を戻し申し訳なさそうに言葉を流した。
「プライベート中とのことでしたが……神楽ちゃんが巻き込まれているとの知らせがあったので、貴方にはお知らせしておかなければと思いました」
「!お前……」
星海坊主は神楽の名前を出した彼女に驚く。
「不躾ながらお願い申し上げます。ご同行いただけますか、星海坊主様」
美人でも拳はゴリラだったりするのもいるから舐めちゃいけない 二→←この世にただ一つしかない財宝には鷹が何匹も群がる ニ 終
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時