記憶喪失なんてモンは治さなくても都合よく教えればいいのさ 一 ページ19
※銀時の記憶喪失の話ですが、記憶をなくすのをAに代替しています。
病院から退院して、皆が安堵の顔で私を迎えてくれた。
しばらく公務を休んで、ゆっくりしていたのだけど
横断歩道を渡っていたら何かが横から突っ込んできた。
アレ? 空が赤い。
アレ? 赤いのは私か。
あれ……
――
新八は汗を流し息を切らしながら病院の中を走った。
「みんなァァ!!」
「新八……」
「Aさんは? Aさんは大丈夫なの!?」
手術室の前の椅子に銀時、神楽、お登勢、キャサリンが座って待っていた。
「病院でデケー声出すなバカヤロー!」
「テメーもじゃ白髪頭ァ!」
「オメーもなババア!」
「オメーモナクソガキ! ソシテ私モサ!」
銀時をお登勢が怒鳴り、それを神楽が怒鳴り、そしてキャサリンが怒鳴る。
「心配いらねーよ。アイツが車にハネられて死ぬんだったら、ついこの前の病院送りになった時に仏になってるわ」
「退院してすぐに病院にリターンされる奴がいるかい、まったく」
「Aは普段から人のために自分の命を軽く見てるからきっと神様に頭はたかれたネ」
「コレヲ機会ニ自分ヲ大事ニシテホシイモノデスネ」
銀時たちは四人で軽く笑いながらそんなことを話していて。
新八は大丈夫そうだと感じてホッと息を吐く。
「いやーそう言ってもらえるとハネたこっちも気が楽っス。マジ、スンマセンでした。携帯で喋ってたら前に綺麗な女の人いてつい見入っちゃって、反応遅れたんスよねー」
手術室の前で若い男がヘラヘラ笑いながら言った。
「A轢いたのテメーかァァ!! コノヤローあいつ死んだらテメェの下の棒と玉切って外に名前書いて晒し棒と晒し玉にしてやっからなァァ!!」
「銀ちゃんそれじゃぬるいアル!! 絞首刑にして携帯ストラップにしてやるネ!!」
「オルァァァ!!飛べコルァァ!! 飛んでみろ! 出せるだけ出さんかい!!」
銀時と神楽とお登勢が男を思いっきり足蹴りにし始めた。
「うるせェェェ!! ここどこだと思ってんだバカどもがァァ!」
手術室の扉が開いて中から看護師が怒鳴りつけた。
そこにいた男性医が「いや君もうるさい」とツッコむ。
しかし手術室の扉が開くや否や、銀時たち五人は一斉に中に駆け込んだ。
「おいィィィ!! まだ入っちゃダメだって!!」
看護師が止めるが、中にいたAは頭に包帯は巻いているものの他に外傷はなく、呆然とベッドを見つめていた。
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時