オタク、知る。 ページ15
ある夜のことだった。
氷川さんの家の扉が叩かれた。
こんな夜に誰だ?
あまりに非常識なのでは?
ていうか本当に誰だよ。
ここ、山の中だぞ。遭難者か?
布団の中から這い出て、羽織を纏い、欠伸をかみ殺しながら、扉の前まで来た。
多少の殺意は見逃して欲しい。
本当に眠かったのだ。
どうやら、氷川は、まだ寝ているようだ。
起きてはこない。
つまり、私が動かなければならないのだ。
1人、悶々と扉の前で考えこんでいたら、扉の向こうから「氷川!」と男性の声が聞こえた。
「待たせてごめんね!仕事がようやく落ち着いてきてさ!上の人が暫く暇をくれるって言うから、ここまですっ飛んできちゃった!」
「本当は明日の朝に来ようと思ってたんだけど、早く氷川に会いたくて....」
えへへへ、と成人男性(多分)にあるまじき笑い方をするこの男は、どうやら氷川さんの知り合いらしい。
そして、これは前世女だった私の勘だが、きっとこの男、氷川さんの好い人だ。
そんな話聞いたことないんですけど!?
氷川さん!?私たち、仲良し師弟じゃないですか!!?!
教えてくださいよ、そんな大事なこと!!!
「ねえ、氷川〜!氷川、怒ってるよね?もう1年くらい、会いに来れてないもんね?手紙でしかやり取りできなかったもんね!!!最低な男だよね?!?!!本当にごめんよ〜〜!!!!」
氷川〜!と騒ぎまくるこの最低な男をこのまま放置する訳にもいかず、私は仕方なく扉を開いた。
その瞬間。
奇妙な感覚に陥った。
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Stella.Ms.an - うう、 (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
Stella.Ms.an - アッ、すみません取り乱してしまいましたいまのはわすれてくれますよねそうですよねニッコリ (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!のんびりとですが更新していきますので、どうぞお付き合いください。景虎には醜く退場して貰うつもりなので、お楽しみに! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - 雨傘さん» コメントありがとうございます!じょ、女装?!でも顔は普通に男前なので、似合ってしまいそうなのが更に腹立たしいところですね....!! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 更新頑張って下さい!そして景虎さんに悪の撤退を! (2020年3月14日 16時) (レス) id: de479982fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シレア | 作成日時:2019年7月22日 22時