オタク、学ぶ。 ページ12
「ここだ」
地図から顔をあげる。
着いた屋敷は凄く立派だった。
屋根は黒く、壁は汚れ一つない純白だ。
金持ちでも住んでいるのだろう。
見たところ3階建てで、この町で1番背の高い建物のようだ。
「この家に住んでいたのは佐藤という一家らしいの。昔からこの辺りに住んでる、いわゆる土着民っていうやつかしら。」
「土着民て....」
「1か月前、一家全員が行方不明となった。そして、それから町の男の子たちが次々と消えていった。誰一人帰ってきてないわ。」
「......鬼の仕業ですね」
自然と空気が重くなった。
私も氷川さんも、顔つきが険しくなる。
氷川さんは、玄関の扉に手をかける。
「.....いい?私から離れないで」
「はい」
少し深呼吸をして、扉を開く。
瞬間。
ビュォッ!!
凄い速さで小銭が飛んできた。
それは私の頭を打ち抜く前に、氷川さんによって切り落とされた。
「っ、大丈夫っ?!?」
「全然、はいっ!!」
マジで死ぬかと思ったのは内緒だ。
廊下の奥からカタカタと音が聞こえてくる。
そして、何かを引きずる音も。
氷川さんは刀を構える。
「ガッ、カッ、ナ、ナン、なん、なんなのよ、あんた、たちはァッ?!」
女の鬼だ。
髪は白く長い。
辛子色の着物を着ているが胸元にはベッタリと血がこびりついている。
そして、右手には衣類の何もまとっていない20歳くらいの若い男が握られていた。
「−−−−っっ!!!!」
吐きそうになるのを、手でおさえる。
若い男は胸に穴が空いており、穴という穴から血が出ているのだ。
なんて惨い−−−−!!!!
「貴方が、この家に住み着いている鬼ですか?」
「オッ、オマエ、は、鬼殺、っの、モノかっ!?!」
「はい。」
ガクッと体制を落とす。
狙うは首、一つ。
足下から冷気が漂う。
あれは居合いの形だ。
氷の呼吸でただ一つの居合いの技。
氷の呼吸 参の型
氷結
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Stella.Ms.an - うう、 (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
Stella.Ms.an - アッ、すみません取り乱してしまいましたいまのはわすれてくれますよねそうですよねニッコリ (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!のんびりとですが更新していきますので、どうぞお付き合いください。景虎には醜く退場して貰うつもりなので、お楽しみに! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - 雨傘さん» コメントありがとうございます!じょ、女装?!でも顔は普通に男前なので、似合ってしまいそうなのが更に腹立たしいところですね....!! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 更新頑張って下さい!そして景虎さんに悪の撤退を! (2020年3月14日 16時) (レス) id: de479982fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シレア | 作成日時:2019年7月22日 22時