白雪さんちの天使

__ ページ17

康二｢どうやったらしょーちゃんみたいになれるかなぁ。｣




そう言って俺の腕の中で腕組みをして一生懸命考えている康二。

翔太が知ったら凄いことになるだろうな。




大介｢翔太、確かにかっこいいよな。｣


康二｢うんっ！｣


大介｢でもな、翔太だって小さい頃は康二みたいに甘えん坊だったしおもらしだってしたよ。｣


康二｢えぇ！しょーちゃんが？｣


大介｢もちろん。｣




今となっては塩顔イケメン、康二以外には塩対応な翔太だけど

小さい頃はよく俺やたっちゃんの後ろにくっついて甘えてたし、

おもらしだってよくしてた。

なんなら兄弟の中で1番多かったんじゃないかってくらい。




大介｢それにな、よく泣いてたよ。｣


康二｢こーちゃんといっしょ！｣


大介｢にゃはは！そうだねぇ。翔太と康二は似てるんだよねぇ。｣




康二は小さい頃の翔太にそっくりだ。

中身もだけど見た目も。

この間翔太のちっちゃい頃の写真見つけたけど今の康二にそっくりだった。




康二｢こーちゃん、しょーちゃんにそっくりなん？？｣


大介｢うん。だから康二もきっと大好きな翔太みたいになれるよ。｣


康二｢ほんまぁ！？｣


大介｢なんなら翔太よりかっこよくなれる！｣


康二｢やったぁ！！！｣




康二は嬉しくなったようで俺の周りをぐるぐる回って大はしゃぎ。

おっかしいなぁ。

こうやって誰よりも康二にギューしてるし遊ぶはずなのに翔太に取られちゃうの。




康二｢あっ！だいちゃん！｣


大介｢んー？｣




凹む俺の所へ戻ってくる康二。

するとキラキラした目で言うんだ。




康二｢こーちゃんな、だいちゃんとおはなしするのだいすき！｣


大介｢え？｣


康二｢だいちゃんはなぁ、ちゃんとこーちゃんのおはなしきいてくれるやろ？｣


大介｢はは、そうだね。｣




確かに。

いくら5歳児とはいえ、特に康二なんかはしっかり自分の意志を持ってるから聞くようには意識していた。




康二｢それにな、だいちゃんはぎゅーってやってくれるもん！｣



そう伝えてくれると康二は俺を思っきりハグしてくれた。



大介｢だいちゃんも康二大好きー！！いつでもぎゅーする！！｣



だから俺は康二と同じくらい…いや、それ以上の大好きの気持ちでハグをするんだ。



ーENDー

お怒りな天使［辰哉side］→←ハグ［大介side］

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す