希望ｖｓ絶望 (ページ4)

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今は亡き、大黒柱のヒーロー。ページ4

【家族詳細】

□古倉柳(こくらやなぎ)

梓の父。大工で、将来は宮大工になるやもと噂される程には腕が良かった。梓が幼い頃に、仕事中に予期せぬ事故によって死亡。以降、梓に深い鬱を産み付けてしまう。然し、彼のお陰で梓は成長した為、結論からすれば、梓の全ての土台となった人物と言えるだろう。

性格は非常に温厚で男らしく、部下達からは「漢の中の漢」と言われる程。この性格や特徴は梓の兄に受け継がれており、梓だけでなく、家族にも影響を与えている。自分より他人を優先する性格なのは、梓から判る通りで、過去に車に轢かれる事故に遭いかけた子供を助けた時、「人の命は何にも変えられない。誰もが持っているのに、その人しか持っていない、唯一の宝なんだ」という言葉を遺している。

煙草とお酒が好きで、仕事の合間休憩に１本吸う事もあった。梓の母、つまり妻に、「子供達に悪影響だから、目の前で吸うのは止めてくれる？」と鬼の様な形相で言われた時からは、流石に控える様になったとか。妻には正論で返されて負ける事が多く、お小遣いアップも叶わない等、子供の様な心も持っている。因みに決して夫婦仲が悪い訳ではなく、妻の前では、漢らしい彼も甘えたがりになる等、ラブラブだった様だ。

梓達の名前を決める際に「植物関連の名前にしよう」と言い出した為か、梓達４兄妹は全員植物関連の名前。なるべく一文字が良いという謎の拘りがあったとか。晩酌をする際は、梓の事を心配に思っている旨を何度か妻に話していたらしい。人見知りが行き過ぎて友達が出来なくなってしまうのでは、等。

そんな彼の人生においては、師匠の存在が大きかったらしい。師匠は何をするにも強い信念を持っており、その漢らしく渋い生き様に尊敬していた様だ。その為か、梓達にも、渋くはなくて良いから、信念を持って行動する人物になる事を願っていたそう。今の梓を見れば、矢張り梓は彼の息子である事がはっきりと判るだろう。

妹達とは梓よりも関われていない。その為、妹達は自分達に父がいた事すら理解出来ていないとか。梓達は、そんな妹達に、覚えている限りの父の姿や人柄について話をするそうで、寝る前には必ず仏壇に手を合わせるとか。

宗教にのめり込んでいた訳では無いが、宗教の中にある幾つかの言葉や信条を大切にしている。人間関係において最もな事もあるからだ。何処か悟った様ででも無邪気にも見えて。家族の大黒柱でありヒーローだったのだろう。

花言葉：従順、自由