君の一言が、僕の勇気に変わる。 ページ27
□猫俣日々希(メロコトン様宅)
学園で知り合った。性格的に真反対であり、人の死を痛く悲しむ梓と、冷静さを欠かない日々希は対照的である。然し、梓にとって必要なのは、日々希がもつ『冷静さ』と『切り替える力』そのもの。日々希からの助言や言葉の一つ一つを受け止め、前向きに生きようとしている。梓に、現実を受け止め前に進まないといけないという事を、誰よりも最初に教えてくれた存在。
『重要なヒントをくれる仲間』、『同じ目標に向かって協力する仲間』と互いに思い合っており、一寸大人な、柔らかい関係性が築けていると言えるだろう。日々希が誰かと衝突している際は、仲裁に入ろうとして結局満足に入れず終わる梓が目撃されている。
勿論、子供らしい光景もある。日々希から梓にお菓子を渡す事があるのだが、甘い物やお菓子に目が無い梓は、それを子犬の様に食べに行こうとする。その際、日々希が梓を餌付けしている様な空間が形成されるのだが、日々希には当然と言うべきか、その様な趣旨は毛頭無い。然し、梓の様子を見てつい沢山お菓子をあげてしまう事が殆どらしい。
少年少女らしい関係と、その歳頃の一線を越えた大人な関係が、２人の間には構築されていると言えるだろう。
「…あ、ぇ、と…は、初めま、して…！こ、古倉梓、と、申します…っ！……ぁ、猫俣、日々希、さん…です、か。ぇと、その、よ、宜しく、御願い、致し、ます…！」
「…如何して、あの方が…。……ね、猫俣、さん……そ、そうですよ、ね。僕が、前を向かな、きゃ…き、屹度、あの方々も、む、報われ、ません、よね…。…あ、ああ有難う御座い、ます、猫俣さん…！」
「わっ…！お、お菓子、です…っ……え、い、良いん、です、か…？……！あ、有難う、御座います…っ！……そ、それでは、一口……はむ……！！お、美味しい、です……っ！…"もう１つあげる"…？ぇ、い、良いん、です、か…？……で、では、もう一口……」
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