出会うのが後少し早ければ。 ページ23
□爆火威月(ちょこのおもち。様宅)
学園にて知り合った。が、梓は兄から爆火の名を聞いており、爆火の過去は知らないにしろ、一方的な認識だけはしていた様だ。その事や喋り方等から、爆火からは非常に拒絶されている様に感じる。爆火からすれば、「以前から知っていた」という言葉は皮肉にしかならないそうだ。梓の喋り方は恐らく直らないであろう。それは彼の過去が起因する。よって、２人は犬猿まではいかないにしろ、それに近しい難しい間柄と言える。何故爆火が超高校級のマッドサイエンティストと呼ばれているかに関しては、叶歩から色々と聞いたそうだ。
勘違いしないで欲しいのは、梓は爆火の事を嫌ってはいないという事。本当なら爆火と仲良くしたいが、彼を見ていると"１人でいるのが好きな人"という印象が強く、話し掛けて良いものか迷うらしい。２人が話す時は情報提供辺りのみになりそうだ。
１８０度性格の違う２人だが、それでもコロシアイ生活を共に過ごす仲間。爆火が仲間だと思っているかは定かでは無いが、少なくとも梓は、爆火にも生きていて欲しいと思っている。２人の根本的な"諦めない"という共通点にも気付ければ、もう少し仲が深まるだろうと考えはするが、きっとそれも叶わないだろう。周りのサポートに頼るしかない。
「…あ、えっと…初めまして、こ、古倉梓と、申します…っ！……ぁ、う、この喋り方…ですか…。す、済みません…昔からの、癖、で…」
「爆火さんの事、ですか…？…否、き、嫌いではないですよ…！……只…僕の、その、喋り方…で、不機嫌にさせてしまっている、とは…思いますね…。…それでも僕は、その、爆火さんにも、生きていて欲しい、って、思います…。…だって、亡くなって良い命、なんて…絶対無いのですから」
「あ…ば、爆火さん…。…え、それ、は…え、い、良いのです、か…？……あ、有難う、御座いますっ…！これで、あのトリックを、解明出来るかもしれません…っ！……矢っ張り、爆火さんは、優しいなぁ…」
始めようか、僕等の天体観測。→←踊ろう、君のリズムに合わせて。
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