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ベベンッ！！
「はてさて、今宵の宴を切り盛りしますは16番隊にございやす、飲んで騒いでと楽しむ前に趣向を変えて、お前さん方に花を添えさせて頂きやす」
「ほぉ〜……ワノ国流とでも言うのかい？面白そうだよい」
「何だマルコ！今から何が始まるんだ？」
「黙って見てろよい、いいもん見れるからよ」
ベベンッ！！ベンッベンッ！！
「それではお目見え致しやしょう、16番隊、延いてはこの白ひげ海賊団の強かな花、16番隊自慢の一輪花“紅花のA”でごぜぇやす」
イゾウ隊長の口上を合図に金扇子を広げて宴の輪の真ん中に歩み出る
“敦盛”を歌うイゾウ隊長に合わせて舞を踊ればいつもの騒がしさが落ち着いていき、1600の視線を感じる
酒の肴に味わう者、惚けた顔で見つめる者、イゾウ隊長の三味線と歌に耳を傾ける者、十人十色の楽しみ方を踊りながら感じるのは昔っからのウチの楽しみ方や
「……凄く綺麗だ」
「こんな酒もたまにはいいねぃ」
「けどイゾウの言ってることがわかんねぇ、なぁサッチ、あれどういう意味だ？」
「ありゃワノ国特有だな、俺に聞くよか後でAかイゾウに直接聞いてみな」
「一度生を受け、滅せぬ者のあるべきか……」
ベベンッ！！
ぉおー！！
「演目は“敦盛”にございやした、最後にもう一幕“羽根の禿”のご賞味を」
イゾウ隊長の言葉と共に、4人の隊員がウチの前に番傘を開く
花魁結びを前に回し、襟元を広げて肩に落としてガラリと雰囲気を変えると隊員たちが捌けていき再びウチの独り舞台
イゾウ隊長が枡を持ったのを見て、ウチは1歩を踏み出した
「ようイゾウ、いつから考えてたんだよい？」
「急な思い付きだ、俺がお嬢の舞を見たくなったんだよ、お嬢の“羽根の禿”は見物だぞ？」
「確かに、あのAはエ ロい」
「……サッチは喋んなよい」
「俺は可愛いと思うけどなぁ、なんか子供みたいって言うか……綺麗なのに無邪気って言うか……」
「ほぉ……いい目ぇしてるじゃねぇかエース、禿は遊女に付く子供のことを言ってな、これを踊るときゃ子供を真似るんじゃなく子供に戻らなきゃ魅力にならねぇ、お嬢にはそれが出来る、だから花魁結びに肩を落としても妖艶なだけじゃねえ……そう易々と出来やしねぇよ」
これを踊ると思い出すのは子供の頃のお稽古の時間
笑いながら泣きながら、その全部が大好きやった兄者との時間
兄者、ウチの舞踊は肴になったやろか？
to be continued……
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しゃらん。(プロフ) - コメントありがとうございます！！短編の方が中々更新できてなくて……でも好きだと言っていただきめちゃくちゃ嬉しいです！！またサッチでも書きますね！！これからもよろしくお願いします！！ (2022年7月3日 8時) (
レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - この短編種本当に好きだけど、サッチが出てくるとは思ってなくて、心の準備してなかったから普通に死にそうっす、更新とサッチの書いてくれてありがとうございます！ (2022年7月3日 4時) (レス) @page40 id: 95a1685357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作成日時：2022年4月22日 15時
