story44 ページ45
普段の彼からは想像もできないほど、その顔は苦痛に歪んでいて、それが私には理解できなかった。
「跡部は私にとって……」
わからない。
答えなんてわからない。
赤の他人だと、言ってしまえば楽なのに。
少し前の私なら躊躇わずに言えたのに。
どうして。
今は、彼を傷つけたくないと思ってる。
はっ、馬鹿馬鹿しい。
何を考えてるんだろう。
彼は、跡部景吾は、取引相手。
長太郎や森子とは違う。
仲良くなる対象でもない。
この男は、私の家が目的なのよ。
私にだって咲間というプライドがある。
いくら嫌いな家だって、捨てれない。
利用なんかされない。
利用してやる。
彼に“A”は必要ないんだから。
「A」
どうしてだろう。
彼を突き放したいのに、それができない。
声ひとつで呑まれてしまう。
やっぱり私は彼が嫌いだ。
どうしようもなく、嫌いだ。
「貴方は、私にとって仲良くなるに値しない。
貴方は取引相手の御曹司。
それだけよ」
自分の感情の貧しさに、これほど感謝したことはない。
自分の気持ちに気づかないで済んだから。
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SHINO(プロフ) - 菫-sumire-さん» ありがとうございます。こんな私に憧れる要素があるか、わかりませんが、ありがたいです。本当に未熟で、読みにくい部分もあるかと思いますが、皆様に納得していただけるように頑張りたいと思います。とても温かいコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 梅田さん» ありがとうございます。キャラの特徴や性格は私なりに研究していたつもりです。なのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。氷帝にとって跡部さんは絶対的な存在だと思うのでそれを表現できていてよかったです。素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - SHINOさんの小説、影から読ませていただいておりました。憧れるところなんて正直言い切れません.....他のどの作品も楽しみにしています。 (2016年2月7日 12時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - それぞれのキャラの特徴を良く捉えた上での跡部至上主義な発言がとても好きです。とりあえずの完結、おめでとうございます。続編も楽しみにしてます。SHINOさんの作品ですから、SHINOさんのペースで進めてください。一ファンとして影ながら応援しております。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: 78d0f2e1a4 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - ゆっきーさん» 返事がおくれてすみません!続きを楽しみにしていただけるのは、作者として本当に嬉しいです。ワクワクドキドキしていただける展開にしていきますので、よろしくお願いします。素敵なコメントをありがとうございました。がんばります! (2016年1月25日 22時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SHINO | 作成日時:2014年7月26日 13時