story42 ページ43
カフェはいくつかのクラスと被ったが、それぞれコンセプトが違い、なんとか許可が出た。
「今日はこれで終わりだ」
さっさと帰れ、と跡部の態度から滲み出ていた。
椅子から立ち上がった運営委員の面々はそれぞれ散り散りに去っていく。
「俺たちも帰ろうか」
「そ…「鳳」」
“そうね”という言葉は横からかかった声にかき消された。
「お前は先に帰れ。
俺様はこいつと話がある」
は、と乾いた声を漏らしたけれど、長太郎はそれに素直に従い、去っていった。
“がんばれ”
という口パクの言葉と、悪戯な笑みを残して。
________サイアク。
「まさかお前が運営委員になってるとはな」
「なりたくてなったわけじゃないわ」
誰もいなくなった教室で、一歩、また一歩と距離を詰められる。
私もそれに合わせて後ろに下がり、おかなしな図が完成していた。
「俺は許可を出してねぇぞ」
「なんで貴方の許可がいるのよ」
下がり続けたせいか、トンッと背中が壁に当たり、驚いて一瞬だけできた隙。
跡部はそれを見逃さず、一気に距離を埋めた。
そして私の顔の横に突かれた手。
所謂、壁ドン。
「第一『長太郎』とはどういうことだ、あーん?」
あの時名前で呼んでいたのを聞かれたのか。
はぁ、めんどくさい。
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SHINO(プロフ) - 菫-sumire-さん» ありがとうございます。こんな私に憧れる要素があるか、わかりませんが、ありがたいです。本当に未熟で、読みにくい部分もあるかと思いますが、皆様に納得していただけるように頑張りたいと思います。とても温かいコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 梅田さん» ありがとうございます。キャラの特徴や性格は私なりに研究していたつもりです。なのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。氷帝にとって跡部さんは絶対的な存在だと思うのでそれを表現できていてよかったです。素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - SHINOさんの小説、影から読ませていただいておりました。憧れるところなんて正直言い切れません.....他のどの作品も楽しみにしています。 (2016年2月7日 12時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - それぞれのキャラの特徴を良く捉えた上での跡部至上主義な発言がとても好きです。とりあえずの完結、おめでとうございます。続編も楽しみにしてます。SHINOさんの作品ですから、SHINOさんのペースで進めてください。一ファンとして影ながら応援しております。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: 78d0f2e1a4 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - ゆっきーさん» 返事がおくれてすみません!続きを楽しみにしていただけるのは、作者として本当に嬉しいです。ワクワクドキドキしていただける展開にしていきますので、よろしくお願いします。素敵なコメントをありがとうございました。がんばります! (2016年1月25日 22時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SHINO | 作成日時:2014年7月26日 13時