story36 ページ37
2人で歩く帰路。
普通の学生はどんなふうに歩くんだろう。
後ろについていく?
それとも、隣でいいの?
「Aはさ、跡部さんのことどう思う?」
悶々と考えていると、不意に問いかけられる。
どう思うか?
そんなの。
「変な人だと思うわ」
迷わずに発した言葉。
「変?」
「私の事好きでもないくせに、自分の手を傷つけて。
嫌になるくらい御節介。
呆れるほどに変な人よ」
跡部財閥のためなのだろうけど。
それでも、私が見てないかもしれないあの場で、彼は平然と右手を傷つけた。
本当に、馬鹿な男。
「……そんな顔もするんだね」
「え?」
そっと長太郎を覗き込めば、その茶色の瞳が私を映していた。
「すごく優しい顔してたよ。
跡部さんのこと、好きなの?」
長太郎は、からかうような笑みを薄く浮かべながら首をかしげる。
優しい、顔?
私が跡部を、好き?
そんなこと、あるはずない。
「ふざけないで。
あんな男のことなんて何とも思ってないわ」
跡部が私を利用するから。
私も利用する。
それだけ。
それ以外のことなんて、あっちゃいけない。
そんなの、許されない。
「へぇ」
意味深にそう零した長太郎は、何事もなかったかのように前を向いた。
好きなんて、ありえないのよ。
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SHINO(プロフ) - 菫-sumire-さん» ありがとうございます。こんな私に憧れる要素があるか、わかりませんが、ありがたいです。本当に未熟で、読みにくい部分もあるかと思いますが、皆様に納得していただけるように頑張りたいと思います。とても温かいコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 梅田さん» ありがとうございます。キャラの特徴や性格は私なりに研究していたつもりです。なのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。氷帝にとって跡部さんは絶対的な存在だと思うのでそれを表現できていてよかったです。素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - SHINOさんの小説、影から読ませていただいておりました。憧れるところなんて正直言い切れません.....他のどの作品も楽しみにしています。 (2016年2月7日 12時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - それぞれのキャラの特徴を良く捉えた上での跡部至上主義な発言がとても好きです。とりあえずの完結、おめでとうございます。続編も楽しみにしてます。SHINOさんの作品ですから、SHINOさんのペースで進めてください。一ファンとして影ながら応援しております。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: 78d0f2e1a4 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - ゆっきーさん» 返事がおくれてすみません!続きを楽しみにしていただけるのは、作者として本当に嬉しいです。ワクワクドキドキしていただける展開にしていきますので、よろしくお願いします。素敵なコメントをありがとうございました。がんばります! (2016年1月25日 22時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SHINO | 作成日時:2014年7月26日 13時