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story32 ページ33

「今日は学園祭について決めるぞ」


20代後半であろう、担任らしき人物。

生徒が呼んでいるのを聞いたところ、名前は佐藤らしい。


「俺、メイド喫茶ー!」


私がいることに慣れたのか、はたまた長太郎効果なのか痛かった好奇心の視線はなくなっていた。


「女子のメイド服さいこー!!」

「嫌だし、男子が着なよー」


佐藤先生が何かを言う前に勝手に話し合いを始める生徒たち。


「おいおい、まずは運営委員を決めるぞ〜」


気の抜けたゆるい声。そんなんで大丈夫なのか、と静かに思った。


「やりたい奴いないかー?」


その一言で、シーンと教室が静まり返った。


「おいおいあからさまに目、逸らすなよー」


なにこれ、どうしたの?

静かすぎる、なに。


「内申あがるぞー?」


誘惑を纏った言葉でさえ、誰もが聞かなかったふり。

1人戸惑っていると、隣から視線を感じた。


「学園祭の実行委員はね、2週間くらいずっと居残りなんだよ」


え、と視線を向けると、長太郎がそこにいた。

隣の席だったのか。

気づかなかった。


「放課後は遊べないし、何よりうちの学園祭はクオリティ高くて、大変だから、みんなやりたがらないんだ」

「そんな面倒なこと、誰もやりたがらないわ」


はぁ、とため息をつくと、黒板の方から気持ちが悪い視線を感じた。

嫌な予感がして、目を向けると、ニヤリと笑みを浮かべる佐藤先生がいた。


「ははっはー!
お前ら仲がいいな!
よし!実行委員は鳳、咲間の2人だ!」

「ちょ、ちょっと先生!待ってくださいっ!
俺、部活ありますし!」

「大丈夫だ、学園祭まではどこの部も活動停止だ」


最悪だ。

本当に最悪だ。

勘弁してほしい。


教室にいるだけで疲れるのに、実行委員なんて。


「よっしゃー!鳳ありがとなー!」


長太郎が言葉につまった瞬間、クラスから歓声が沸き上がった。

隣をそっとみると、頭を抱える長太郎がいた。





ああ、本当に最悪。




.

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SHINO(プロフ) - 菫-sumire-さん» ありがとうございます。こんな私に憧れる要素があるか、わかりませんが、ありがたいです。本当に未熟で、読みにくい部分もあるかと思いますが、皆様に納得していただけるように頑張りたいと思います。とても温かいコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 梅田さん» ありがとうございます。キャラの特徴や性格は私なりに研究していたつもりです。なのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。氷帝にとって跡部さんは絶対的な存在だと思うのでそれを表現できていてよかったです。素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - SHINOさんの小説、影から読ませていただいておりました。憧れるところなんて正直言い切れません.....他のどの作品も楽しみにしています。 (2016年2月7日 12時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - それぞれのキャラの特徴を良く捉えた上での跡部至上主義な発言がとても好きです。とりあえずの完結、おめでとうございます。続編も楽しみにしてます。SHINOさんの作品ですから、SHINOさんのペースで進めてください。一ファンとして影ながら応援しております。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: 78d0f2e1a4 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - ゆっきーさん» 返事がおくれてすみません!続きを楽しみにしていただけるのは、作者として本当に嬉しいです。ワクワクドキドキしていただける展開にしていきますので、よろしくお願いします。素敵なコメントをありがとうございました。がんばります! (2016年1月25日 22時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINO | 作成日時:2014年7月26日 13時

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