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story20 ページ21

それから、自分がどうやって家に帰ったのかも覚えていない。

気付いたら、ベッドの上にいた。



ただ、消えないのは2人のあの瞳と、私を呼ぶ1つの声。



この日私は、1つの決意をした。






――――――――――――――――――――


足が止まらないように、ぎゅっと拳を握りしめたまま校門をくぐる。

すると下駄箱辺りに人だかりができているのに気付いた。

その中心は、跡部景吾……。

その後ろには私の下駄箱が見える。


私は目立たないように、そっと影に隠れて聞き耳を立てた。



「これはどういうことだって聞いてんだ」


低い低い、地鳴りのような声。

跡部景吾のこんな声を聞いたのは初めてかもしれない。


これ、とはきっと私の下駄箱の事。

それは以前跡部景吾のおかげで嫌がらせがなくなったはず。

それに……。


「そ、それは跡部様があんな女を庇うからっ!」


嫌がらせしていたのは、彼女達のような女生徒ではなかった。

つまり、跡部景吾のファンが私の下駄箱に何かしたということ。

まぁ今更嫌がらせの犯人が誰であろうとどうでもいいんだけど。


どうしてそんなに怒っているの?

そう眉を潜めた時。




―――――――ポタッ


「え……」


誰かの口から零れた、間の抜けた声。


視界に映るのは、紅色の水滴だった。



「お前等は自分が何をしたのかわかってんのか。
アイツがもしこれに気付かず怪我でもしたら……」


どう、して。


「俺様がお前等を許さない」



紅色の水滴がポタリポタリと染みを作っていく。

それを流している根源は跡部景吾の右手で。


その手のひらの中には、金色に光る無数の針が見えた。


「……っ」









跡部景吾は、大量の画鋲を右手で握りしめていた。




.

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SHINO(プロフ) - 菫-sumire-さん» ありがとうございます。こんな私に憧れる要素があるか、わかりませんが、ありがたいです。本当に未熟で、読みにくい部分もあるかと思いますが、皆様に納得していただけるように頑張りたいと思います。とても温かいコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 梅田さん» ありがとうございます。キャラの特徴や性格は私なりに研究していたつもりです。なのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。氷帝にとって跡部さんは絶対的な存在だと思うのでそれを表現できていてよかったです。素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年2月7日 13時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - SHINOさんの小説、影から読ませていただいておりました。憧れるところなんて正直言い切れません.....他のどの作品も楽しみにしています。 (2016年2月7日 12時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - それぞれのキャラの特徴を良く捉えた上での跡部至上主義な発言がとても好きです。とりあえずの完結、おめでとうございます。続編も楽しみにしてます。SHINOさんの作品ですから、SHINOさんのペースで進めてください。一ファンとして影ながら応援しております。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: 78d0f2e1a4 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - ゆっきーさん» 返事がおくれてすみません!続きを楽しみにしていただけるのは、作者として本当に嬉しいです。ワクワクドキドキしていただける展開にしていきますので、よろしくお願いします。素敵なコメントをありがとうございました。がんばります! (2016年1月25日 22時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINO | 作成日時:2014年7月26日 13時

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