【テニプリ】せーの！邪道ヒロイン伝説！！

邪道ヒロイン34 ページ36

｢幸村、１つゲームをするって言うのはどうぜよ？｣


｢どういうゲームなんだい？｣




絶対にやらないと首を振った私に、白髪君が口を開いた。




｢1週間。俺達R陣がそいつを追うんぜよ。
それで捕まえられんかったら、潔く諦める。
捕まえられたらマネージャーにする。
どうじゃ？面白そうじゃろ｣



ニヤリと弧を描く白髪君の口元。

まさに悪人の顔。




｢フフッ、面白そうだね｣


｢幸村それは「俺もしてみてぇ！」｣

「おい、ブン太」



笑う大魔王に、言葉をトマト君に遮られた老け顔さん。

そしてそれを止める黒豆。

ちょっとだけ、老け顔さんが可哀想に思えた。




「てか、勝手に話を進めるなぁ！」




老け顔さんなんか心配してる場合じゃない！

この馬鹿共を抑えなくては！




―――――――――無理ですね、はい。


老け顔さんですら抑えられなかった奴らを、私みたいなゴマみたいな人間が抑えられるはずもない。




やる前から諦めがついてしまうほど、大魔王は怖かったのだ。








ええ、それはもう。

めちゃくちゃに。






だけど、やっぱりここは否定くらいしておかないと駄目だ。

抑えるのは無理だけど、それくらいは。




「わ、私そんなゲームやらないからな！！！」




若干恐怖で裏返った声を、必死に紡いだ。

ここで流された全て終わる。


絶対に、目立つことになる。




それだけは死んでも避けたい。

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