This CRAZY loVe 2

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『座ったら？』



そう促されて藤ヶ谷くんの横に座った


「もう、大丈夫そ？」


顔を覗き込むようにしてそう問いかけた



『……………。』



何も答えない



「え？
　だいじょ…………。」


大丈夫？
と問いかけかけたその時


私の左頬は藤ヶ谷くんの手に包まれ


気付いた時には彼の唇が私の唇に触れていた



あまりに一瞬の出来事で
何が起きたか理解することもできないでいた


ただ目の前に藤ヶ谷くんの顔があって




藤ヶ谷くん、目を伏せると意外とまつ毛が長いんだな




なんて呑気なことを思った




チュッと言うリップ音がして藤ヶ谷くんの唇が離れた




目と目が合う
藤ヶ谷くんの手はまだ私の頰に触れていた



そこで初めて



私、藤ヶ谷くんとキス………した？



そう思って急に実感が湧いてきて頬が熱くなるのを感じた

この熱が藤ヶ谷くんに伝わってしまう……




そう思うとすごく恥ずかしくなってきた





真っ直ぐに私を見る目





なんで………









なんで私にキスしたの？









その時お手洗いから水の流れる音がした



横尾くんが戻ってくる





サッと藤ヶ谷くんの手が私から離れた




ガチャっとドアが開いて横尾くんが戻ってきた


『さんきゅ、太輔。』


『ん。』


『もう大丈夫そうだから帰るわ。』


「あ……お邪魔しました。」


私も慌てて横尾くんに従った




階段を降りながら

『Aさん、ごめんね。
　クーラーボックスあるから送ってもらっていい？』

横尾くんに言われて
クーラーボックスも乗っていることを思い出した


「あ、うん！
　もちろん。」


……そんなことすっかり忘れてたなんて言えない

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