92 ページ42
バイク置き場の端っこでケータイを見ながら待っていると
1台のバイクが帰ってきた
『Aさん!』
私を見つけた藤ヶ谷くんがヘルメットを外しながら私を呼んだ
「おかえり。」
『ごめん。
鍵渡してなかったね。』
「ううん。
私が来るのが早かったから。」
ビニール袋を何個かぶら下げてる
「手伝うよ。」
一つ受け取る
『ありがと。』
藤ヶ谷くんが目を細めて笑った
私が左手にビニール袋を持つと藤ヶ谷くんは右手に袋を持ち
空いた方の手をサッと繋がれた
「あの………」
『大丈夫!
ここだけだから。』
そう言って部屋に向かって歩き出した
藤ヶ谷くんの半歩後ろをついて歩く
階段を登る途中で
上から人が降りてきて
ヤバ……
と思って慌てて手を離そうとしたけど
藤ヶ谷くんがギュッと握って離してくれなかった
鍵を開けて部屋に入って
『手、離さなくても大丈夫だよ。
知らない人だし。』
そう言われた
そうだけど………
やっぱりどこか見られてはダメだと言う気持ちがあった
「うん。
……ね、何買ってきたの?」
気持ちを切り替えて話も変えることにした
『前に行った居酒屋でテイクアウトしてきた。
あそこ、焼き鳥美味しかったし。』
ビニール袋には焼き鳥とポテトサラダが入っていた
『これ、お皿に移して?』
そう言ってお皿を渡された
藤ヶ谷くんは冷凍庫から冷凍の枝豆を出してお皿に移していた
『あと、デザートも用意してるから。』
「ひゃあっ。」
ほっぺに急激な冷たさを感じて声を上げた
藤ヶ谷くんがふざけて私の頬に押しつけた冷たいものの正体はハーゲンダッツだった
「あ♪
やったぁ。」
『ふふ。
好きかなと思って。』
枝豆と焼き鳥をチンして準備万端
『花火見たいからテーブルこっちに寄せようかな。』
窓際にローテーブルを寄せる
暑いから花火が始まったら窓を開けようかと話し合って
とりあえず飲み始めることにした
『ビールでいい?』
「うん。」
冷えたビールの缶を渡されて
ローテーブルに窓向きに並んで座る
プシュッという気持ちのいい音が部屋に響く
『じゃ、乾杯!』
「乾杯。」
2人でコツンと缶をぶつけた
260人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃マスカット(プロフ) - Sayakaさん» コメントありがとうございます😄いつも読んでくださってるなんて……!嬉しいです🙏💕みなさんかずくんに辛辣でちょっと笑っちゃいます笑(いや、藤ヶ谷くんメインなので当たり前なのですが……)続き、頑張ります😆 (2021年12月31日 10時) (レス) @page36 id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)
Sayaka(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読んでいます。かずくんには悪いですが、ちゃんと話し合って主人公ちゃんだけ残して単身赴任してほしいなって思っちゃいました(汗)それに藤ヶ谷くんとはどうなるのかも気になります。続き楽しみにしてます☆ (2021年12月31日 2時) (レス) id: e318d7216e (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - ニイナさん» コメントありがとうございます😊ありがとうって大事ですよねー!もっと出張頻度上げてほしいくらいですよね🤣🤣🤣ここからの展開を待っててくださーい♪ (2021年12月27日 13時) (レス) id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)
ニイナ(プロフ) - ありがとう、大事ですよね。ちょっとしたことでも言うの本当に大事だと思う✨そしてかずくんには悪いけど早く出張に行って、と思っています😂美人な元カノも気になります、続きも楽しみにしてます♪ (2021年12月26日 22時) (レス) @page30 id: 9453ebaee9 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - 二階堂 高子さん» 嬉しいコメントをありがとうございますー( ;∀;)すごく励みになります!更新遅いのに読んでくださってありがとうございます! (2021年12月11日 22時) (レス) id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桃マスカット | 作成日時:2021年10月24日 20時