This CRAZY loVe 2

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約束の5日

かずくんを送り出した後にまたバタバタと夕ごはんの準備をした

野菜を下茹でしてチーズと一緒に豚肉で巻く
あとは焼くだけ


今日のお味噌汁はニラ玉の予定


この前よりも下準備が少なかったので今日は少し楽だった



出勤後

またコソッと鍵を渡された



この日に限って終わり間際にバタバタとした

荷物を持ってくる人が立て続けに来て
放って帰る訳にもいかず少し残業になった

『Aちゃん、もういいから帰ってよ？』

お客さんに聞こえないようにコソッと伊藤さんに言われたけど

「大丈夫です。
　お客さん途切れるまではいますから。」

そう言って業務を続けていた


『俺、変わるよ。』


配達から帰ってきた藤ヶ谷くんがそう言って受付を変わろうとしてくれた

「えっ、いいの？」


『いいから。』


「ありがと。」


そう言って受付を離れようとしたとき


『こんにちはー………。』


藤ヶ谷くんがそう言ってフリーズした



『こんにちは。』



そう小さく微笑む美月さんがいた




2人の間に2人だけの空気が流れた



少し離れた場所からそれを感じて
胸がぎゅうっと苦しくなった



ダメだ



私きっと平穏を保てない



いたたまれなくなりその場を離れようと思った


「じゃぁ、私上がりますね。
　お先に失礼します。」



『あ……お疲れさまです。』


一瞬私の方を向いてそう言ってくれた藤ヶ谷くん



そんな藤ヶ谷くんに美月さんがそっと近付いて話しかけた


『あの……太ちゃん話がしたいの。
　仕事終わるの待ってるから。』



『えっ………………
　……………今日じゃなきゃダメかな？』



『うん………今日がいいんだけど……
　無理？』


困ったような………

泣きそうな顔で藤ヶ谷くんを見上げる美月さんが私の視界の端に写っていた


一瞬私の方を気にする素振りが見えたけど


『……わかった。』


藤ヶ谷くんがそう答えたのが聞こえた




私は聞こえなかったフリをして帰ることにした



藤ヶ谷くんは優しい



きっとそう答えるって思ってた



私も覚悟を決めなくちゃ



私と藤ヶ谷くんの関係はきっともうすぐ終わる……





思った通り家に帰ってしばらくしてLINEが来た





【ごめん。
　今日は会えそうにないや。
　次、埋め合わせするね。】





【会いたかったな……。】


そう打って慌てて消す


【わかった！
　次を楽しみにしてるね。】


聞き分けのいい私を演じた

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