This CRAZY loVe 2

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約束の日まで数日



7月に入ったばかりの日だった


「こんにちは。」


入ってきたお客さんの気配を感じて顔を上げ挨拶をした



『こんにちは。』


ニコッと笑ったその女の子はおそらく20代後半であろう年代で色白、ロングヘアの美人さんだった


モデルさんみたい……


身長はそんなに高くはないけどスラっとしてキレイな人だった


「発払いですか？着払いですか？」


そう尋ねたが……
よく見ると荷物は持っていない？


『あの……
　藤ヶ谷さんはいらっしゃいますか？』


どうやら藤ヶ谷くんの知り合いのようだ
ザワザワと私の中で何かが小さく騒いだ感じがした


「すみません。
　藤ヶ谷は本日お休みでして……。」


『あ……そうなんですね。』


見るからにガッカリした美人さん




『戻りましたー。』


そこに配達から帰ってきたのは千賀くんだった




『あ………。』

彼女が小さく声を出した



パッと2人の目が合う



『あーーー！！！
　美月ちゃん！！』



千賀くんが人懐っこい笑顔で彼女に声をかけた


『千賀くん、お久しぶり。』


知っている人に会えた安心感からか今までとは少し違う表情になった

『ガヤさん？
　今日はお休みなんだよね。』


『あ、うん。
　さっきこちらの方から聞いた。
　タイミング悪いみたいだしまた来るね？』


『俺から美月ちゃん来てたこと伝えとこうか？』


『ううん。
　大丈夫。
　次来る時休みかどうか聞きたいから千賀くんのLINE教えてもらってもいいかな？』


そう言って2人はLINEを交換し、美月さんは帰って行った



『かわいいでしょ？
　ガヤさんの元カノだよ。』


「ね。美人さん。
　前に話してた子だよね？」


『そうそう！
　ガヤさんに会いに来たってことは……
　まだガヤさんのこと好きってことだよね？
　ヨリ戻すかもなー。』


「……そうだねー。」


今までぼんやりとしていた元カノの存在が急にくっきりとした


しかもすごく美人


絶対藤ヶ谷くんにお似合い


美男美女



…………傷ついていた



自分には相手がいるくせに
藤ヶ谷くんに相手がいたらショックを受けるなんて



私は何て自分勝手なんだろう



そもそも美月さんとヨリが戻ったら





きっと私なんて相手にサレナクナル

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